まだ冬が残るソウル。小説家のチャンソク(ヨン・ウジン)は、妻をイギリスに残し7年ぶりに帰ってくる。自らの経験をもとに小説を出版する為、懐かしさに思いを馳せながらソウルでの日々を過ごす。そこで出会う、喫茶店で誰かを待つ女・ミヨン(イ・ジウン/IU)、秘めた過去を燃やす編集者・ユジン(ユン・ヘリ)、妻が病に侵され希望を求める写真家・ソンハ(キム・サンホ)、客の記憶と引き換えに酒を奢るバーテンダー・チュウン(イ・ジュヨン)。心に深い葛藤を抱えながらも、人生を歩み続ける4人との出会いを経て、チャンソクは心に閉ざしてきた記憶と向き合い、新たな物語を紡ぎだす―。
模範兵士として師団長社宅の炊事兵になったムグァン。彼の目標はただ妻と子供のために出世の道を進むこと。しかし、師団長が出張する間に2人きりとなった美しき若妻スリョンの危険な誘惑に、ムグァンは自身の目標や信念、そして抑えきれない禁じられた恋との狭間で葛藤するのだが…。
経済学者のオ・ヨンミン(イ・ボムス)は、過去の行動によって韓国に戻ることが出来ず、亡命先の西ドイツでも評価されない日々に嘆いていた。そんな中、ある人物から北朝鮮で大学教授として働かないかと勧誘を受ける。自分の経済論が日の目を見れば今よりも良い暮らしができるかもと、妻ウンスク(パク・チュミ)の反対を押し切り北朝鮮へ向かう。しかしそこで待っていたのは、大学教授としての日々ではなく工作員としての苛酷な訓練だった。そしてついに工作員としての指令を受け、家族と共に再び西ドイツへ向かう事になる。空港で見張りを振り切り逃亡を試みるが、北朝鮮の工作員に妻と娘を人質に取られてしまう。家族を助けるために必死に奔走するが、各国の情報局は彼を泳がせ北朝鮮のスパイを捕まえるために利用する。誰も信じられない状況で、彼は家族を再び取り戻せるのか―