エロティシズムだけではない、多彩な表現内容、技巧、その創造性!葛飾北斎、喜多川歌麿をはじめとする江戸の名だたる浮世絵師たちが、並々ならぬ情熱を注いだ春画。彫り・摺りの高度な技術も投入され、「美」「技」において超一級の芸術と呼べる作品が数多く生み出されたが、時代が江戸から明治に変わると“わいせつ物”として警察による取り締まりの対象となり、日本文化から姿を消してしまった。性別を問わず楽しめるアートとして再評価の機運が高まったのは、つい最近のこと。春画に描かれる表現は、もはや性愛だけにとどまらず、驚くほど多彩。“笑い絵”と称されユーモアをもって描かれる「生命」そのものの魅力に引き込まれずにはいられない。100点以上に及ぶ春画と、国内外の美術コレクターや浮世絵研究家、美術史家、彫師、摺師などへの取材をもとに、表情豊かに描かれる「性」と「生」を発見する驚きのドキュメンタリー。
蔓延するフェイクニュースやメディアの自主規制。民主主義を踏みにじる様な官邸の横暴、忖度に走る官僚たち、そしてそれを平然と見過ごす一部を除く報道メディア。そんな中、既存メディアからは異端視されながらもさまざまな圧力にも屈せず、官邸記者会見で鋭い質問を投げかける東京新聞社会部記者・望月衣塑子。果たして彼女は特別なのか?そんな彼女を追うことで映し出される、現代日本やメディアが抱える問題点の数々。本作の監督を務めるのは、オウム真理教の本質に迫った『A』『A2』、ゴーストライター騒動の渦中にあった佐村河内守を題材にした『FAKE』などで知られる映画監督で作家の森達也。この国の民主主義は本当に形だけでいいのか、メディアはどう立ち向かうべきか。森監督の真骨頂ともいえる新たな手法で、日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体を暴きだす。菅官房長官や前川喜平、籠池夫妻など、ここ数年でよくメディアに登場した渦中の人間が続々と登場し、これまでの報道では観られなかった素顔をも映し出す。報道では決して映し出されない、現代日本の真の姿。既存の社会派ドキュメンタリーとは一線を画する、新たな社会意識をもった前代未聞のドキュメンタリーが誕生した。