19世紀末、ロンドン。“切り裂きジャック”の騒動が落ち着きを見せた頃、新聞記者のセバスチャンは恋人アイリスの部屋で燻ぶっていた。“切り裂きジャック”の特ダネ記事で大儲けしたセバスチャンだったが、ジャックの犯行が鳴りを潜めると共に人気は落ち、マッチを買う1ペニーのカネにさえ事欠く始末だった。新聞社に出社したものの編集長からの叱責にイラついたセバスチャンが、タバコを吸おうとカバンをまさぐると、1通の手紙が入っていることに気づく。「親愛なるボス」で始まる手紙を読んだセバスチャンは、手紙の送り主の名を見て顔を強張らせる。そこには1年前に夜のロンドンを恐怖に陥れた連続殺人鬼“切り裂きジャック”の名が書かれていて…。
トレジャーハンターのランドルフ博士は、エジプトのピラミッドで4000年以上前の第2王朝時代の王女ケネプターが埋葬されていると思われる、宝石で装飾され黄金に輝く石棺を発見する。そこには“触れた者には死がもたらされる”と書かれており、触れてしまった同行者のアザーンは翌日に亡くなってしまう。それから6ヵ月後のロンドン。伯父であるランドルフの仕事場で研究をさせてもらっている医者の卵アーチーは、自分の命が長くないと悟ったランドルフから、いとこのエベレットと共に遺産に関する説明を受ける。ランドルフは収集した工芸品や骨董品を大英博物館にすべて寄贈していたが、1つだけ例外として残していたのが、あの石棺だった。借金のあるエベレットはそれを狙っていて…。
ロンドン郊外の団地に住むジャスティンは、父親が年中、母親に暴力を振るう姿を見て育っていた。同じ団地に住む友人エディは、そんなジャスティンの境遇を心配して、団地から出て自活するようアドバイスする。ジャスティンは仲間のケビンらとサッカーの試合に行き、相手チームのファンと小競り合いを起こし、その後はバーで酒を飲み喧嘩を売り、女を抱く。そんな週末を繰り返すことがジャスティンの全てだった。ある日、ケビンにマンチェスターに乗り込む覚悟の証明として、「男に印をつける」ことを提案されたジャスティンは、ケビンらと共に通りすがりの男に暴行を加える。しかし、ジャスティンたちが襲った男はエディで…。