1970年代の終わり。ロシア系ユダヤ人のディーマは、妻ミーラと息子ダニークを連れて、モスクワからアメリカへ渡った移民家族。しかし、車の設計士だった彼に見合う職はなく、焦りが募るばかり。そもそも移住を彼に勧めていたミーラとも衝突してばかりで、やがて倉庫の仕事を辞めて酒浸りの日々を送るようになり、ついには家を出て行ってしまう。ミーラは生活のために同じロシア系のトリクと付き合い、家に招き入れるようになるが、ダニークはかつて父を侮辱し、母にも自分にも暴力をふるうトリクのことを忌み嫌う。一方で、徐々に友達ができ学校生活を楽しむようにもなっていくダニークだったが、学内でも家の中でも大人たちの非道は続き…。
ロースクールに通うダニーは、祖母とトレーラーハウス暮らし。生活は貧しいのに、祖母が衛星チャンネルの訪問販売員に押し切られてしまい、学費用のお金をすべて使ってしまう。おかげで「2週間以内に学費を支払わないと退学だ」と、学部長に宣告される。そんな彼に、バイト先の先輩ジェリーから、学校内の階段でわざと滑って転び、ケガをしたと訴えれば、治療費が取れると言われ、仕方なく手を染めることに。だが、ジェリーに連れて行かれたのは怪しい医師にうさん臭い弁護士。根が正直なダニーは止めようと考えるが、欲深な学部長にジェリー、さらにはお金のことにしか興味のないロシア人の恋人ヘンリカに迫られた挙句、和解どころかついに裁判沙汰になってしまう。