【つながれた少年】森の中に捨てられた、長いロープでつながれた少年ソロモン。ひとりぼっちになった彼には、3つのルールが課せられていた。1つ目は“狩りの獲物は必ず2つ、森の分と自分の分を狩ること”。2つ目は“心が折れて限界だと感じたら、大好きな歌を歌うこと”。そして最も大事な3つ目のルールは、“ロープを手放さないこと”。成長して青年となったソロモンは、森の中で自分以外の気配を感じ、ロープを長く伸ばし森の奥へと進むのだが…。【漂流】妻を殺した男は、遺体を小さなボートにくくりつけ、それごと海へと沈めてしまう。晴々とした気持ちで港へと帰ってきた男が振り返ると、乗って帰ってきたヨットの後ろに沈めたはずのボートが漂っていて…。
1988年、犯罪組織ジェノヴェーゼ家のメンバー22名が、敵対組織のジョン&ジーン・ゴッティ兄弟の殺人を共謀した容疑で逮捕。その中にはジェームズ&ロッコ・ナポリの親子もいた。父ジェームズは30年以上に渡り、国内最大のギャンブル事業を運営する一方、裏でブルックリンを取り締まる存在。息子のロッコは、ベトナム戦争の英雄と讃えられ、帰還後はニュージャージー州で建築業を始め、労働組合ローカル21の代表として多くの人に職を与えて街を潤わせていく。その裏では、違法ギャンブルと高利貸しでニューヨークまで勢力を広げていく。やがて犯罪組織同士の抗争は激化。そして逮捕劇のあとも、FBIや司法の思惑も絡まって、彼らの運命は大きく揺るがされていく。