第69回ヴェネチア国際映画祭で、韓国映画として初めて金獅子賞を獲得したキム・ギドク監督のサスペンス・ドラマ。冷酷な借金取立て屋として生きてきたガンドの前に、突然“母”を名乗る女ミソンが現れ、彼の荒んだ日常は静かに揺らぎ始める。無償の愛を注ぎ続ける彼女の存在は、ガンドの心に初めて温もりをもたらすが、その背後には、彼が積み重ねてきた暴力と深く結びついた真実が潜んでいた。母性と暴力、赦しと復讐が絡み合い、観客を予測不能の美しくも切ないラストシーンへと導く。