かつて絶世の美人娼婦として名を馳せた、その気品ある立ち振る舞いは、いつしか横浜の街の風景の一部ともなっていた。“ハマのメリーさん”人々は彼女をそう呼んだ。1995年冬、メリーさん突然姿を消した。自分からは何も語ろうとしなかった彼女を置き去りにして膨らんでいく噂話。いつのまにかメリーさんは都市伝説のヒロインとなっていった・・・。2006年ミニシアターながら口コミで大ヒットした噂の作品がリリース!
名門音楽大学に入学したニーマン(マイルズ・テラー)はフレッチャー(J・K・シモンズ)のバンドにスカウトされる。ここで成功すれば偉大な音楽家になるという野心は叶ったも同然。だが、待ち受けていたのは、天才を生み出すことに取りつかれたフレッチャーの常人には理解できない〈完璧〉を求める狂気のレッスンだった。浴びせられる罵声、仕掛けられる罠…。ニーマンの精神はじりじりと追い詰められていく。恋人、家族、人生さえも投げ打ち、フレッチャーが目指す極みへと這い上がろうともがくニーマン。しかし…。
ハイエナを研究するポール(スティーブン・ドーフ)の恋人タリー(スヴェトラーナ・メトキナ)は、彼の研究でアフリカの砂漠へ同行する。ポールの前妻との娘、反抗期のジョー(メイジー・ウィリアムズ)もその旅に同行することになるが、ジョーのわがままで結局ポールは、テントにタリーを残し娘と車で空港に向かう。食料も水も残りわずかになり、数日経っても帰ってこないポールを待てず、テントを出るタリーだが、少し離れたところで見たものは銃で撃たれたポールの死体と、血だらけのジョーだった…。密猟団と接触してしまったタリーとジョーはその後、命を狙われることに。灼熱の砂漠と、ハイエナ、そして砂嵐…。無事、生き残ることができるのか!?
1944年、コロンビア大学に合格したアレン・ギンズバーグ。大学の正統な姿勢に不満を覚えたアレンは、ルシアン・カー、ウィリアム・S・バロウズ、ジャック・ケルアックのような聖像破壊の友人に引き寄せられていく。中でもルシアンへの想いが自分の創作活動の原動力になっていくのを強く感じていた。しかし彼らの創造のための欲求と選択は、重大な過ちを招くことになるのだった・・・。
母親が凶悪な殺人に手を染めていることに気付き、逃亡を図る少女アリス。偶然に出逢った殺し屋のヒューゴの助けられ、別れた父親のところに向かうが・・・。リュック・ベッソンが発掘したCM出身の映像作家メガトンがスタイリッシュに描くバイオレンスな愛の物語。
1951年ベトナム、サイゴン。浪費家の家長の家に雇われ、田舎から奉公にやってきたムイは10歳の少女。家には働き者で優しい母と3人の甘やかされた息子たち、孫娘を亡くしてから引きこもっている祖母がいた。ムイは、年老いた先輩奉公人のそばで働きながら、料理と掃除を習い一家の雑事を懸命にこなしていく。ある晩、家長が一家の蓄えを持って消えてしまい、家族は苦境に陥る。そしてムイは、長男が連れてきた友人クェンに出会い、淡い恋心を抱くようになる・・・。10年後、美しく成長したムイは、音楽家になったクェンの家に奉公に出る。恋人がいながら、クェンはムイの献身的愛情と花に対する嗜好に気付きはじめて・・・。
1997年。スケートボードを楽しむ不良グループの1人、コーリー(トビー・ウォレス)は不良仲間と同級生のジョナ(ガリヴァー・マクグラス)をいじめていた。実は2人は幼い時いつも一緒に遊んでいた友人だったが、あることをきっかけに疎遠になっていた。ハロウィンの夜。コーリーの不良仲間たちは変わらずジョナをいじめていたが、そんな状況に飽き飽きしていたコーリーはたまらず仲間の輪からはずれ、ジョナを助ける。ジョナはコーリーを闇夜の中に連れて行くと、そこには、夢とも現実ともつかない世界がひろがっていた。コーリーは怯えながらも、ジョナについていくと、ついに2人が離れることになったある“秘密”が暴かれることになる・・・。
ボクシング4階級制覇したパナマの英雄、ロベルト・デュラン。貧困と犯罪が蔓延する町に生まれ育ったデュランが、ボクシングトレーナーのレイ・アーセルと出会い、世界チャンピオンを目指していく。デュランは、シュガー・レイ・レナードを下し、チャンピオンとなった。しかし、その後のリターンマッチでは第8ラウンドに「ノー・マス(NO MORE)」という言葉を残し、試合放棄してしまう。ボクシングファンに今も語り継がれる “ノー・マス事件”の真実とはー!?
未解決事件を扱う特捜部Qに、また新たな捜査の依頼がやってきた。海辺を散歩していた町人がボトルの中に「助けて」と書かれた手紙を見つけ、Qに送ってきたのだ。手紙はどうやら7~8年前に書かれたもので、インクが滲み殆ど読めない。唯一の手がかりは差出人の頭文字“P”。Qのチーム達は手紙を解読しながら該当する行方不明者を割り出していくが、そこには驚愕の事件が隠されていた・・・。
アメリカ南部の貧しい町に住むジョー(ニコラス・ケイジ)。彼は過去に犯罪歴があるが、今は真面目に働き、平穏な毎日を過ごしていた。ある日、ジョーは仕事が欲しいという15歳の少年・ゲリーに出会い、雇うことに。しかし彼は働かない父親の暴力に耐えながら母と妹の面倒をみており、給料は全て父親に奪われていた。ジョーは彼のことが気にかかり面倒をみるうちに、いつしか友情を超えた親子のような関係を築いていく。しかしジョーに恨みを持つ人物が現れ、彼の状況が一変し――。
911緊急通報指令室のベテラン交換手ジョーダン(ハル・ベリー)は、不法侵入の救助を求めてきた少女が自分のミスから殺害されたことを知り悲嘆に暮れる。 自責の念に駆られ一線を退く決断をするジョーダンだったが、彼女と市民の命綱である緊急電話との関係は終わっていなかった・・・。殺人鬼が運転する車のトランクからかかってきた一本の電話。少女ケイシー(アビゲイル・ブレスリン)からの助けを求める電話で、再びジョーダンは少女の為に自分の持つ全ての力をこの事件にぶつけようとするのだった。
高校一年生の志乃は上手く言葉を話せないことで周囲と馴染めずにいた。ひとりぼっちの学生生活を送るなか、ひょんなことから同級生の加代と友達になる。音楽好きなのに音痴な加代は、思いがけず聴いた志乃の歌声に心を奪われバンドに誘う。文化祭へ向けて猛練習が始まった。そこに、志乃をからかった同級生の男子、菊地が参加することになり…。
1941年の春、アムステルダムに住む両親の元を離れ、佐賀県唐津に暮らす叔母(常盤貴子)の元に身を寄せることになった17歳の榊山俊彦(窪塚俊介)の新学期は、アポロ神のように雄々しい鵜飼(満島真之介)、虚無僧のような吉良(長塚圭史)、お調子者の阿蘇(柄本時生)ら学友を得て“勇気を試す冒険”に興じる日々。肺病を患う従妹の美那(矢作穂香)に恋心を抱きながらも、女友達のあきね(山崎紘菜)や千歳(門脇麦)と“不良”なる青春を謳歌している。しかし、我が「生」を自分の意志で生きようとする彼らの純粋で自由な荒ぶる青春のときは儚く、いつしか戦争の渦に飲み込まれてゆく。「殺されないぞ、戦争なんかに!」…俊彦はひとり、仲間たちの間を浮き草のように漂いながら、自らの魂に火をつけようとするが…。
石井作品常連の三木俊一郎&轟木一騎が実名で演じる“ホクロ兄弟”をフルCGアニメーション化!宇宙漫才コンビ“ホクロ兄弟”が魅せるシュール、ギャグ、アニメなど石井ワールドの真骨頂がギュッと濃縮された脅威の映像!「だいの大人がくだらない話を時間をかけて優秀なスタッフで全力で作ったらどうなる!~」を具現化したフルスロットル(全開)なハイ・クオリティCGアニメーション!シュール、ギャグ、アニメなど石井ワールドの真骨頂がギュッと濃縮された怒涛のショートムービー全7話!!
大ヒット曲「Jupiter」の作詞家としても有名な、吉元由美の「いつもなら泣かないのに」という短編集の映画化作。30歳前後の女性が抱える仕事と私生活での等身大の悩みを受け入れながら、前向きに生きていく主人公を、映画初主演となる人気モデルの田波涼子が演じる。
17歳のユウは、いつも川辺でギターを弾いている同級生のヨースケに秘かな想いを寄せいていた。ヨースケが同じところばかり弾いていた為、いつのまにかユウもそのフレーズを覚えてしまった。しかし素直に想いを伝えられないユウ。一方ヨースケは、事故で大切な人を亡くしたユウの姉のことが気になっていた。やがてある哀しい出来事がそんなユウとヨースケを引き離す。それから17年、34歳のヨースケとユウは、東京で偶然再会するのだが・・・。
春野家の家族はそれぞれ心にモヤモヤとした悩みを抱えていた。長男ハジメは片思い、妹の幸子はときどき巨大化した自分を見てしまうことにとまどっていた。母親の美子は仕事復帰に悩みを抱え、父親は妻に取り残されたような感じを抱く。そんな春野家に美子の弟アヤノが帰省。彼はある決心をして帰ってきたのだが・・・。
時は9世紀。 “ノースマン”と呼ばれる北欧から勢力を拡大していたヴァイキング集団がいた。ノースマンであるアスビョルンたちはノルウェー最初の統一王であるハーラルに追われ、リンデスファーン島(現ブリテン島)を目指していたが、嵐により船が沈没。敵陣であるアルバ王国(後のスコットランド)の岸に辿りつく。残されたのは、危険な土地を渡り、ヴァイキングの支配地デーンロウまで辿りつくこと。しかし、敵の侵入を許さないアルバ王は最強兵士“ウルフ集団”を送り込み、命を懸けた戦いへと化していく。彼らは無事未開の地を抜け、デーンロウまでたどりつくことができるのか――!?
中年作家の親友は、まさかのスーパーヒーロー。友のピンチを(ある意味)救う!?売れない作家のリチャードは“キャプテン・エクセレント”という空想の友達がおり、いつも“彼”に悩みを聞いてもらう、という秘密を抱えていた。ある時、スランプを克服するため妻クレアの勧めで冬の間ロングアイランドビーチにあるコテージへ一人で滞在することに。滞在中、地元に住む17歳の少女、アビーに出会う。何かの縁を感じたリチャードは毎週金曜日、彼女にスープを作ってもらう、という奇妙な関係を始める。最初はいぶかしげなアビーも、段々とリチャードに心をひらき、彼女の複雑な環境を話し出す。実は彼女も“クリストファー”という空想の友達がいたのだ。スランプの作家と傷を抱えた少女。ある種の友情で結ばれた2人は、この環境から一歩踏み出そうとしていた…。
スコットランド高地に入山した5人の登山者。登山2日目、メンバーの1人が地面から突き出た換気パイプを見つけ、そこから人の叫び声を聞く。5人が地面を掘り返すと、地面に埋められた箱の中から怯える1人の少女が・・・誘拐されたセルビアの少女だった。そしてその子を保護した5人に、次々と殺人の魔の手が忍び寄る・・・。
1960年、ニューヨーク。建築家のウォルターは美しいが神経質な妻クララとの生活に息詰まりを感じていた。ある日パーティーで会話をした女性に嫉妬した妻クララが自殺未遂を起こす。ウォルターは妻に嫌気がさし、妻殺しの完全犯罪を実行したとされる男の記事を思い出し、彼に接触を試みる――数日後、クララの死体が離れた町の森の中で発見された。自殺の疑いが強かったが、ある一人の刑事は夫のウォルターを怪しむ。
2021年。侵略者が地球に襲来、世界の大都市が破滅の危機に陥る。2022年、地球防衛軍USDFを発足し、侵略者は少数を残し撤退した。各地にそして2031年――。ついに侵略者“Heavy”がいる地区はあとひとつとなった。それは、もっとも危険と言われている“第37戦線”。USDF軍の精鋭部隊が最後の侵略者との戦いに出る。
刑務所で服役中のコレット(キーラ・セジウィック)は、元犯罪者で現ラッパーになった男(ネリー)の成功秘話を語るTVを見ている。彼は話す、「この本を読めば人生が変わる」と。一方、アリゾナ州ではマフィアのタンパとドミニクが、ボスのフランク(トム・サイズモア)に命ぜられ、金を持ち逃げした男を追っていた。そんなドミニクも最近、ある本に没頭していた。強盗団に潜入捜査していた警官ウルフィー(トーマス・ジェーン)は、強盗計画が成功した瞬間、彼らを撃ち殺したことに懺悔。ドラマのベッドシーン撮影で、相手役の男優(ケアリー・エルウィズ)にレイプされてしまった新人女優のエヴァ(エリザベス・ヘンストリッジ)は、言い出せない。若手記者のロジャー(ケヴィン・コナリー)はTVで話題を呼んでいるある本の記事を書こうとボスのジェラルド(シルベスター・スタローン)に話しを持ち込むが、一蹴されてしまう。彼は、その本の作者を見つけようと張り込む。ついにテディ(トム・べレンジャー)を見つけるが・・・・・・!
全米を牛耳るピアソン製薬はCEOアーサー・デニング(アンソニー・ホプキンス)の下、新薬の治験結果を捏造し、多額の利益を得ていた。メディアから激しい追求を受けていたが、決定的な証拠が無く、その不正行為は野放しのまま。弁護士のベン・ケイヒル(ジョシュ・デュアメル)のSNSに元恋人のエミリー・ハインズ(マリン・アッカーマン)からメッセージが。10年ぶりの再会を果たす2人。実はエミリーはCEOのアーサーの恋人で、ピアソン製薬の不正行為の証拠を持っているという。所属する弁護士事務所の代表チャールズ・エイブラムス(アル・パチーノ)に働きかけ、訴訟へ。しかし、男(イ・ビョンホン)のベンに対する警告にはじまり、周囲に不穏な事件が動きはじめるーー。
UFOで飛来したロボットによって地球が支配された近未来。人類は首元に発信装置を埋め込まれ、ロボットにより一歩も外に出れない規制された生活を強いられていた。ある町に住む少年・ショーンは、町を出たまま帰って来ない父親との再会を胸に、なんとかここから脱出することを考える。ある日、偶然出来上がった装置により、埋め込まれた発信装置をショートさせることに成功。彼は友達と規制をかいくぐり、父親に会う為町を飛びだすが、ロボットによる追っ手が迫ってきていた・・・!
学歴もコネもなく、仕事にあぶれたルー(ジェイク・ギレンホール)は、ある日事故現場を通りかかり、テレビ局に悲惨な映像を売って稼ぐ<ナイトクローラー>と呼ばれる報道スクープ専門の映像パパラッチの存在を知る。さっそくビデオカメラを手に入れたルーは、警察無線を傍受しながら事件や事故の発生を待ち、猛スピードで車を走らせ、現場に駆け付ける。良心の呵責など1秒たりとも感じない彼の過激な映像は高く売れるが、局の要求はさらにエスカレート。そして、遂にルーは一線を越える──。
1912年の中国。登封城の将軍、霍龍(かく・りゅう)を追って、馬に乗った軍人たちが少林寺に土足で踏み込んでくる。無慈悲な将軍侯杰(こう・けつ)は霍龍を撃ち殺し、少林寺を愚弄する。そんな侯杰だったが、腹心の部下である曹蛮(そう・ばん)の裏切りで最愛の一人娘が命を落とすことに。悲しみに暮れる侯杰を救ったのは、少林寺の厨房係である悟道(ごどう)だった。全てを失いお尋ね者となった侯杰は、一からやり直すために悟道の目の前で髪を切り、出家することを決意する。
香港を舞台に警察とマフィアが10年以上に渡って互いにスパイを送り込み、壮絶な闘いを繰り広げたサスペンス・ドラマ三部作の最終章。ヤン殉職前後の2つの時期に焦点を当てつつ、警察内部に潜伏し続けるラウの、自らの運命を懸けた最後の戦いを追っていく。
「インファナル・アフェア」の続編。中国への返還前、香港が好景気に沸いていた1991年から97年までの7年間を背景に、黒社会と警察、そして彼らを取り巻く人々の交錯する運命を描く。「ゴッドファーザー」を彷彿とさせる複雑な人間模様が展開。
2002年の香港映画賞を総ナメし、ハリウッド史上最高額でリメイク権が落札。警察と犯罪組織それぞれに潜入を命じられた2人の男が、身の危険と心のゆらぎに苦悶しながら10年の時を経て対決の時を迎える姿を緊迫感溢れるタッチでスリリングに描く。主演はアジアを代表するスーパースター、アンディ・ラウとトニー・レオン。
タイ・バンコク。リン (チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は小学1年生の頃から成績はずっとオールA、中学でも常に首席の頭脳明晰な天才女子高生だ。教師である父親との父子家庭で、決して裕福とはいえない生活を送っているリンだったが、優秀な成績が評価されたことで、晴れて国内有数の進学校に授業料の全額免除とランチの無償提供つきの特待奨学生として転入を果たす。転入初日にリンは、勉強はてんで出来ないけれど天真爛漫な明るい性格で女優を目指しているグレース(イッサヤー・ホースワン)と友達になり、勉強を教えることに。しかし中間テスト本番、グレースは教えたはずの問題も解けない始末。見かねたリンは試験の最中に、ある古典的な方法でグレースを助けた。リンのおかげで見事に成績が上がったグレースは大喜び。リンを、彼氏の御曹司パット(ティーラドン・スパパンピンヨー)の家での祝賀会に誘う。グレースから試験での話を聞き、自らも良い成績を手軽に手に入れたいと考えていたパットは、リンにあるビジネスを持ち掛ける。それはテストの答えと引き換えに、一人一科目につき3千バーツの代金をリンに支払うというもの。渋っていたリンだったが、ピアノの鍵盤においた指の動きからインスピレーションを受け、画期的なカンニング方法を思いつくのだが…。
閉じ込められた[部屋]で暮らす、ママ(ブリー・ラーソン)とジャック(ジェイコブ・トレンブレイ)。2人にとってはこの[部屋]が全てだった。5歳の誕生日を迎えたジャックに、ママは本当の[世界]を見せるため、脱出計画を図る。息を殺して望む計画は、果たして成功するのか?そしてその先にある、衝撃の[世界]とは――!?
綿花畑の奴隷として生まれたセシル・ゲインズ(フォレスト・ウィテカー)は、見習いからホテルのボーイとなり、遂には、ホワイトハウスの執事にスカウトされる。キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争・・・、アメリカが大きく揺れ動いていた時代。セシルは、歴史が動く瞬間を、最前で見続けながら、忠実に働き続ける。黒人として、そして、身につけた執事としての誇りを胸に。そのことに理解を示す妻とは別に、父の仕事を恥じ、国と戦うため、反政府運動に身を投じる長男。兄とは逆に、国のために戦う事を選び、ベトナムへ志願する次男。世界の中枢にいながらも、夫であり父であったセシルは、家族と共に、その世界に翻弄されていく。彼が世界の中心で見たものとは?そして人生の最後に流した、涙の理由とは―。
ロスに住む親友のペントハウスを訪ねていたカップル、ジャロッドとエレインは、早朝、最上階の部屋のブラインドから差し込む青白い光と不気味な音で目を覚ました。そして、その光を見た友人の一人が、一瞬にして光の中に吸い込まれて姿を消すのを目撃。更に、窓の外に広がる光景に、彼らは呆然と立ちつくす。目前に迫る、これまで見たことのない巨大飛行物体。しかも、それは1機だけでなく、空を埋めるほどの数の飛行物体が、地上から人間を吸い上げていたのだ!しかし、それは絶望的な3日間の始まりにすぎなかった・・・。
19世紀の半ば、スコットランドからニュージーランドへ写真結婚で嫁ぐエイダ。旅のお供は娘のフロラと一台のピアノ。エイダは6歳の時から口がきけなく、ピアノが彼女の言葉だった。そのピアノを夫のスチュアートは重すぎると浜辺に置き去りにし、原住民に同化している男ベインズの土地と交換してしまうが、ベインズはエイダに“ピアノ・レッスン”をしてくれればピアノを返すという。レッスン一回ごとに黒鍵をひとつずつ。エイダが奏でる甘い調べは、いつしか激しい愛とエロティシズムの炎を燃えあがらせてゆく・・・。
ロンドンの夜。モーゼス(ジョン・ボヤーガ)率いるティーンのギャング・グループが、街で女性から金を奪おうとしていたその時、空から小型の隕石らしきものが落ちてきてそばにあった車を直撃した。車の中を覗き込もうとした仲間の1人が、隕石の中から飛び出してきた怪物に襲われたため、彼らはエイリアンの後を追って退治、死骸を持って低所得者用団地へと逃げ込んだ。そこでマリファナ栽培と取引を仕切っているロン(ニック・フロスト)という男にエイリアンの事を告げると、最初は半信半疑であったが、降り注ぐ隕石にただならないものを感じてエイリアン狩りへ乗り出そうとする。さらに、彼らの一団にもう1人、先ほどの路上強盗の被害者であったはずのサム(ジョディ・ウィテカー)も、エイリアンとの戦いに参加すると言い出した。こうして、宇宙から来た怪物から自分らの縄張りを守るべく、街のならず者達による戦いの火蓋が切って落とされるのだった。
28年前に起きた一家惨殺事件で生き残った、8歳の少女リビー。彼女の証言により、殺人犯として逮捕されたのは、兄のベンだった。大人になったリビー(シャーリーズ・セロン)の元へ<殺人クラブ>のメンバーのライル(ニコラス・ホルト)から接触が。「無実」を語り始めたベンに残された時間は、あと21日。闇に葬られたはずの真実は、果たして――!?
近未来。人類の多くは貧困にあえいでいた。貧困から抜け出す手段はスリップストリームという技術で遠くの惑星まで人間を《転送》させ、惑星にある基地で調査員として働くこと。貧困層であるウィット・カーマイケルも、仕事を求め調査員を志望した1人だった。しかしスリップストリームで転送される際、異常事態が発生。彼は最も危険な基地<インフィニ>へ転送されてしまう。<インフィニ>は事故により、調査員の1人が生きていることが判明しているにも関わらず閉鎖を決めた基地であった。すぐさまウィットを救出するため、救助チームが地球から<インフィニ>へ転送される。しかし、そこで救助チームを待っていたのは明らかに事故ではなく、“何か”に感染され命を落とした調査員たちの姿だった。ウィットも見つからない。チームのメンバーは基地内を捜索するが、そこには驚くべき“何か”が誕生していた…。
ソマリア海域。海洋調査船が石油のパイプラインの故障を発見し、4人の潜水チームがダイビング・ベルに乗り込み作業をすることになった。水深200m地点で順調にパイプ修理を行っていたが、急な嵐により母船との連絡が途絶えてしまう。4人は母船の助けを待ちながら、ベルの周りを確認すると、そこには母船に乗っていた作業員達の死体が浮かんでいた。――母船は嵐により沈没し、完全に孤立してしまった4人。頼みの綱がいなくなり、酸素の残り時間も迫るなか、果たして彼らは生き延びることができるのか?
組織の機密漏えい事件を追っていた元CIA工作員スノー(ガイ・ピアース)は、ホテルの一室で殺害された同僚を発見する。しかし証拠を握る仲間は消え、罪を着せられた彼は、重犯罪者だけが集められる究極の刑務所MS-1に送られることが決定した。そこは脱獄成功率0%の、地球上には存在しない宇宙に浮かぶ監獄だった・・・。その頃、大統領の娘エミリー(マギー・グレイス)が訪問中のMS-1では、一斉に目覚めた500人の凶悪犯による暴動が発生。もはや誰も近づく事のできない完璧な要塞と化していた。一刻を争う非常事態に、大統領はスノ―のMS-1への潜入指令を決断。一度は指令を拒むスノ―だったが、自らの潔白を証明する仲間が収容されていることを知りMS-1に向かうことを決意する。果たしてスノーは、エミリーを救出できるのか・・・。