横浜市内のアパートで、久保文子(杉田かおる)という34歳のホステスの他殺死体が発見された。妊娠3ヵ月だった文子は、道路で転んだということで、5日前に流産したばかり。警察は、1年程前姿を消したが、最近再び舞い戻ったらしいギャンブル好きの“ヒモ”斉藤匡(酒井敏也)を重要参考人として拘束し、取り調べを進めた。だが、斉藤は、文子の部屋に金をせびりに行ったことは認めたものの犯行を否認、流産した子供の父親こそ犯人だと供述した。
高校生のアキラの瞳は人を惹き付ける不思議な魅力がある。とりまく者たち皆、アキラに対して強い愛情や憎悪を持ってしまう。ヴァンパイアとしての宿命で血を摂取しなければ生きていけないアキラは、血と共に流れ込む人の記憶を背負い、自分の存在意義に思い悩む。担任の由希子もまたアキラの魅力に強く惹かれるが、アキラはつれない態度をとる。しかし由希子は保護者の坂口からアキラの秘密を聞かされてますますアキラにのめり込む。由希子もまた誰にも言えない過去の傷を抱えていたのだ。