湘南、葉山の別荘で男女の変死体が発見された。死亡したのは建設会社社員・久米和典(黒田隆哉)と、10歳年上の美貌の人妻・助川志麻子(石野真子)。2人は青酸物を服毒しており、状況から判断すると無理心中。駆けつけた志麻子の夫・助川多喜男(角野卓造)は、妻の変わり果てた姿を見て茫然となった。志麻子を信じ切っている様子の助川は、久米を殺した犯人が犯行をごまかすために心中に見せかけたに違いない、と警察に捜査を依頼した。管理人の話によると、昼間こそ別送の窓は開けられていたものの、事件発生時は密室状態。青酸物は、ミネラルウォーターの瓶の中に混入していた。
独身のインテリアデザイナー・栗原怜子(鳥越マリ)が自宅のベッドの上で何者かに刺殺された。玄関の鍵がかかっておらず、又、家の内が荒らされていなかったことから、警察は顔見知りによる犯行と断定。まもなく、怜子が結婚を予定していたらしい建築家・和久田孝夫から事情を聞いた。だが、和久田にはれっきとした妻がいた。和久田と妻・節子(左時枝)は結婚して20年。花が好きで優しく親切な節子は近所でも評判がいい。和久田は、節子にも怜子にもそれぞれ魅力があり、ずっとこの関係で行きたかったという。節子は、和久田が事件当時家で寝ていた、とアリバイを証言していた。
横浜市内のアパート一室で殺人事件が発生、事件を担当した検事・霞夕子(鷲尾いさ子)は警察と共に捜査に乗り出した。被害者は1ヵ月前までタクシーの運転手をしていた小久保浩(佐藤幸雄)で、凶器は室内にあったアイロン。捜査陣は、小久保と内縁関係にあったホステス・園田桃恵(松岡由美)が連れ子の乳児・ミカと一緒に姿を消していたことから、直ちに手配を行った。翌日、この桃恵の首吊り死体が小久保のアパートにほど近い土堤で発見された。現場には小久保を殺したと記された遺書があり、常識的に判断すれば、罪の意識に苛まれた桃恵が自殺したと読み取れる。遺書はなぜか石の重しで地面におかれており、折から降った雨のため文字がだいぶにじんでいた。
横浜地検の検事・霞夕子(鷲尾いさ子)が今回担当したのは、山奥の渓流で発生した奇妙な死亡事故だった。事件の概要は、釣りをしていた会社社長・志方範夫(津嘉山正種)が誤ってナイフで自分の大腿部を刺し大量出血。志方の妻で獣医の希(あめくみちこ)が、同行の建築会社社長・石川真(佐渡稔)から志方に輸血したところ、石川の方が失血死した、というもの。夕子は、輸血量が800ccとさほど危険な量ではなく、また、輸血自体も緊張非難の条件を満たしたことから、情状酌量の余地があると考える。
横浜市内の空地で後頭部をメッタ打ちにされた男の死体がみつかった。男は東郷広康(塩屋庄吾)というバイク好きのパチプロ。警察は、女をめぐり東郷と険悪な関係だったバイク仲間・木村(山本顔ノ介)の取り調べを始めた。そんな中、事件の担当検事・霞夕子(鷲尾いさ子)は、現場に残されたパチンコ玉とカサブランカの切り花に注目した。パチプロにとってパチンコ玉は金と同じ。警察は、男の犯行と断定していたが、パチンコ玉を撒いて“エサ”にすれば、女でもかがんだ東郷を撲殺できると考えた。夕子は、3年前、東郷が2人の女子中学生を轢き殺していたと知り、この被害者の2人の母親・貝塚陽子(萩尾みどり)と矢代玲子(石井苗子)を調べる気になる。
駐車中の車の中で中年女性の絞殺死体が発見された。被害者は、パレスデパートの役員夫人・綾瀬英里(高林由紀子)、52歳。実家が代々銀行とパレスデパートのオーナーであることから、英里自身も両方の役員を兼務、英里名義の財産は20数億ともいわれた。事件を担当した検事・霞夕子(鷲尾いさ子)は、死体のそばから暗褐色の波状の毛髪を採取。英里の交友関係を調査した結果、フィリップ(ロニー・サンタナ)という外国人が捜査線上に上った。英里の夫は、エリート官僚出身でパレスデパートの専務をしている綾瀬伸之(寺田農)。ヤリ手との噂のある伸之にはアリバイがあり、また夫婦仲も悪くなかったらしいことから、犯人の可能性は少ない。捜査陣は、息子が死亡してからご乱交を繰り返していた英里が、相手の外国人に殺された、という線で聞き込みを進める。