「水滸伝」中もっとも人気の高い好漢の一人、林冲。優秀な武将として軍上層部からの覚えめでたく、愛妻にも恵まれ順風満帆の人生を送っていた彼が、いかにして謀反人として流刑の罪を背負い、後には梁山泊に身を寄せるまでになったのか。そんな林冲の怒涛の運命の流転に焦点を当てたのが本作である。 禁軍の教頭として、軍太尉の高俅から大きな信頼を得ていた林冲。ある日、愛する妻、貞娘と連れ立って縁日に出かけた彼は、柳の木を引き抜くほど怪力な和尚が武芸を披露しているという噂を聞き、貞娘をその場に残しそれを見に行ってしまう。そこに現れたのが高俅の一人息子、高衙内だった。貞娘を見初めた高衙内は力ずくで彼女を奪おうとする。一方、怪力和尚、魯智深とお互いに力を認め合い義兄弟の契りを交わした林冲は妻の危機を知り、魯智深とともに高衙内から貞娘を救い出す。怒りに燃える高衙内は父、高俅を巻き込み復讐を誓う。対し一歩も引かない林冲。だがその彼も、こうした一連の策動の背後にやはり高俅の配下である策士、陸謙の冷酷な計略があることを見抜けなかった。そして運命の夜が訪れる……!
時は明朝、弘治帝の時代。都から遠く離れた地方都市、鶏鳴駅に類まれなる博学で知られる若者、楊凌がいた。しかし彼は将来を誓い合った許嫁の韓幼娘との結婚式の日に突然病に倒れてしまう。気づくと全ての記憶を失って棺桶の中に横たわっていた。外では幼娘が遺産を奪いにきた楊凌の親族から責め立てられている。とっさに飛び出た楊凌はその場を収めると、記憶は失いつつも、純真な幼娘を憐れみ、彼女を生涯守り抜こうと決心する。医者に診てもらった楊凌は自分が毒を盛られており残された時間は限られていることを知る。その後、街で起こったやっかいな裁判沙汰を見事に解決した彼は県長官の目に留まり参謀へと引き立てられる。その頃、明の征服を企てるタタール軍が5万の兵を率いてまずは辺境の鶏鳴駅へと侵攻する。その制圧は赤子の手をひねるより簡単と思われたが、軍の指揮を一任された楊凌は奇策を弄し籠城戦に持ち込む。その間に弘治帝に援軍を依頼、見事にタタールの攻撃を持ちこたえた。激しい戦闘のさなか、楊凌は弘治帝の皇子、朱厚照と親交を結ぶ。そして後に皇子の影の補佐役として北京に上り、宮廷内の陰謀や策略から皇子を守りつつ、彼を皇帝の座につけるべく、紫禁城の熾烈な権力闘争に身を挺してゆく……。 ※全40話。
飛ぶ鳥を落とす勢いの新進の高級服飾工房・雲衣坊。創業者のルオ・インランは自己中心のナルシストではあるが、こと仕立てについては天才的な腕前を発揮、王室や上流階級から絶大な人気を博している。一方、おしゃれとは全く無縁、貧乏な長楽村出身の娘ミー・ジウアル。日々盗みを働きながら貧しい村人たちを食べさせていた。今日も役人に追われて逃げまどっていたジウアル、とっさに入り込んだ雲衣坊でばったりルオ・インランに遭遇、しかしインランはジウアルと自分の右腕のルー・イーリン主任と取り違えてしまう。それほどまでに2人は瓜二つだったのだ。よく事情が呑み込めないまま、しかしルー・イーリンの不在を幸い、ジウアルは村人たちのためにしばらくルー主任になりすまし雲衣坊に住み込みで働くことにした。もちろん服飾のことなど何も分からないジウアル、いたるところで騒ぎを巻き起こす。それでもインランが彼女を追い出さなかったのはなぜか? 実は突如消えてしまったルー・イーリンは大きな秘密を握っていたのだ。インラン家に代々伝わる服飾制作の秘伝書、雲衣録・上下巻、しかし母親の代に下巻だけが最大手のライバル服飾工房・彩稜閣の手に渡ってしまったのだ。それを元々彩稜閣に仕えていたイーリンが入手、下巻を取り戻すことが悲願のインランに渡すことを約束していたのだ。なにかと騒ぎを起こすジウアルを、これはイーリンが自分を試しているのだと勘違いしたインランは、あの手この手でジウアルを手なずけようとするが……。一方の彩稜閣も、雲衣録の全揃いを手に入れて雲衣坊を叩き潰そうと必死になっていた。そんな折、有力商人の海城商会から、彩稜閣と雲衣坊のどちらかと独占契約を結びたいという話が舞い込んでくる。それには3度のデザインコンペを勝ち抜くことが条件。インランは全てを賭けてデザインに臨み、ジウアルも次第にそんなインランを見直してゆく。ところが海城商会のパーフェクトな御曹司ペイ・ジュアがジウアルに接近し事態は混戦模様。しかも彩稜閣の仕掛けた妨害工作により、雲衣坊は絶体絶命の窮地に……!