六月に入り、藤志高校では三年生による二年生の進路相談会が開かれることに。朔たちの教室にやってきた三年生の中には、明日風の姿もあった。ひっそりと手を振ってくる明日風に、気恥ずかしそうに手を振り返す朔だったが、同級生の男子と親しげに言葉を交わす明日風を見て、憧れの先輩の、自分が知らない表情にどこか喪失感を感じてしまう。一方、そんな二人の様子に、チーム千歳の女子たちの間には何とも言えない緊張のようなものが走っていた……。
ただの高校生、西野明日風として君と青春してみたかった??。放課後の正門で、朔は明日風から制服デートに誘われる。高校生らしい場所で、高校生らしい日常を過ごして、ちょっとだけ甘酸っぱいような時間もあったりして。日が暮れた帰り道、明日風は朔に、自身の夢を打ち明ける。「言葉を届ける仕事に、就きたいの」どこかよるべを探すような明日風の語り口には、描いた未来の裏に見え隠れする、希望と不安があるようで……。
職員室を訪れた朔は、応接ブースで行われていた明日風の三者面談のやりとりを聞いてしまう。「福大に進学させることが決まっている」という俄かには信じられない言葉に、思わず面談の場に割って入っていった朔だったが、明日風の父親は感情論ではなく、どこまでも現実主義的に娘の夢を否定する。何も言い返すことができない自身の無力さ、そして失意の明日風を前に、やりきれない感情を抱え込む朔。そんな教え子の姿を見て、蔵センは朔を秋吉に連れ出す。
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