菓子店暢音閣(ちょうおんかく)の店主、宮茗(きゅうめい)は借金返済のために博雅会を開催する。内容は女性客限定で名士の剣舞を楽しめるというものだった。大金を使って招いた演者が骨折し、急遽宮茗が舞台に立とうとするが、そこに追手から逃げて来た唐楓に出くわす。結局、唐楓が出演し大盛況に終わるが、唐楓(とうふう)は追手の攻撃で重傷を負っていた。唐楓を使って稼げると踏んだ宮茗は唐楓を匿うことに。一旦は逃げ出した唐楓だったが、店の菓子を食べて留まることにする。
追手の黒幕は弟の唐耘(とううん)だった。唐耘は皇太子である兄を連れ戻そうと暢音閣にやって来る。将来、皇帝になる身で無責任だと責める弟に対し、唐楓は菓子職人として成功したいと夢を語る。皇太子の立場を利用せず助けも借りず3ヵ月以内に儲けを出すことを条件に唐耘は帰るのだった。一方、店には借金の取り立てが来て、宮茗は唐楓に舞台に出るよう懇願する。しかし唐楓は菓子職人の技量で稼ぐといい、菓子は競りで高額で売ることができた。
高価な材料を使用しこだわりの菓子を作りたい唐楓と出費を抑えたい宮茗。2人は対立していたが、宮茗が唐楓を連れ出し露店の麺を食べさせ、高価でおいしい菓子を作っても多くの人に食べてもらえなければ意味がないと諭す。村の孤児に食事を与える宮茗を見て、唐楓は心を改めるのだった。宮茗は家族を失って、都で出会った人に助けてもらい「食珍記」をもらった経緯を話す。心を一つに歩み出した唐楓と宮茗だったが、唐耘の策略にはまってしまう。
大口の注文を受けた宮茗は、唐耘の罠とも知らず材料の大豆を必死に探していた。都中の大豆を買い占めていた唐耘は困っている宮茗に助け舟を出すことを提案する。宮茗が大豆を受け取れば唐楓は助けを借りたことになり唐耘との賭けに負け、断れば賠償金を求められる。唐楓は豆乳の代わりに牛乳を使う方法で何とかこの危機を乗り越えるのだった。更に村の孤児たちに脚夫の仕事を与え、自活できるようにした唐楓に宮茗は惹かれていく。
唐耘は唐楓の邪魔をしようと、唐楓を江湖の大泥棒としてお尋ね者にする。町は閉鎖され、自由に行き来することもできなくなった。それでも何とか商売を続けようと唐楓が思いついた策は、鳩を使って注文を受けるという方法だった。これでようやく難を逃れたかに思われたが、暢音閣の躍進をよく思わない者は他にもいた。ある日、注文を受け小虎(しょうこ)に菓子を届けに行かせると、受け取った客の犬が食べて毒にあたり、唐楓と宮茗は裁きを受けることに。
唐楓と宮茗は猶予を与えられ真犯人を探し出すことに。しかし情報屋から騙され苦戦を強いられる。すると小虎の菓子とすり替えた阿四(あし)を唐耘が捕らえ、ライバル店聴雨軒(ちょううけん)の仕業であったことが判明。聴雨軒の店主が捕らえられ、捕まっていた暢音閣の使用人たちは無事に牢から釈放された。唐楓と宮茗は互いの思いを伝え合い両想いに。唐耘も静かにその様子を見守っていたが、唐楓に想い人ができたことを好ましく思わない人物がいた。
皇后から唐楓と宮茗を別れさせるよう命じられ暢音閣にやって来た唐耘。しかし仲睦まじい2人の様子を見て、唐耘は気が進まないのだった。そこに皇后が自らやって来る。宮茗と意気投合し、養女にする話を持ちかけるほどだったが、身分の違いから唐楓との結婚は許せない。全てを知った宮茗は唐楓に「食珍記」を渡し、大会で優勝し暢音閣が天下一の称号を得たら宮中に戻るよう伝える。唐楓と宮茗に別れの時が近づいてくるのだった。
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