運命に導かれるように親しくなった、二人の少女。俳優を夢見る高校生スアンの前に、都会から美しい人気俳優のソルが転校してくる。煌びやかな世界で自分を見失ったソルの心は、スアンの青く燃えるような演技に惹かれていく。放課後、冬の海でサーフィンをした二人は、冷えきった体を炎の前に寄せ合い、互いの孤独に触れながら少しずつ心を通わせていく。しかし、思春期の揺れる想いは「友情」と「恋愛」の狭間ですれ違い、ソルはスアンの前から姿を消してしまう。成長して人気俳優となったスアンは、あのとき伝えられなかった想いを胸に、今もなおソルの面影を探し続けている。そしてある寒い雪の日、彼女はふたたび、冬の海へと向かう。
朝から同居する恋人にフラれ、仕事まで失うという最悪な1日を過ごしたミシェル。落ち込む彼女を見かねた親友のサラに、ある日、自己啓発プログラムに誘われる。“イエスと言おう”と名付けられたブログラムはリゾートビーチに1週間滞在し、毎日さまざまなチャレンジを行うというものだった。元彼から「退屈で保守的で意外性がない」と言われていたミシェルは思い切ってサラと参加することに。プログラムは担当コーチのジャックの指導のもと行うことになるが、実はジャックとは初対面で気まずい思いをしており、ミシェルはイマイチ乗り気になれなかった。だが、少しずつ自分の恐怖に立ち向かうようになったミシェルは、ジャックに少しづつ心を開いていく。
母から「あなたはお父さんとお母さんが愛し合って生まれた子」と言われながら育った雨音。しかし人工授精の技術が発達し、夫婦が性行為をすることはタブーとされ、人が恋や性の対象として見るべきなのは、家の外の恋人や二次元キャラクターだと言われている世界で、雨音は交尾をして自分を産んだ母に嫌悪感を抱いている。大人になり結婚をした雨音だったが、夫に襲われそうになり離婚するが、その後、高校からの親友である樹里の勧めで出会った朔と雨音は意気投合。“選ばれた住民たちが一斉に人工授精を行い、生まれた子どもは住民全員の子として愛されながら育つ”という実験都市“エデン”への移住を決意する。二人にとっての楽園(エデン)はユートピアか、それともディストピアか・・・・
かつて夫だったカリムに、愛する4歳の娘アミナを国外へ連れ去られたマーラ。行き先はカリムの故郷である中東と思われるが、国際的な親権争い、文化や宗教の違い、国家間の制度などマーラの前に大きな壁が立ちはだかり、その消息は掴めないまま数年の月日だけが流れる。少しでも娘に近づくため、マーラは誘拐された子どもを救出する仕事を行う元軍人のロブソンの任務を手伝う。そして、ついに娘の居場所に近づく有力な情報が得られる。それは中東・ベイルート。ロブソンたちの協力の元、ベイルートへ向かうマーラたち。だが、それは国境や組織、さらには国家レベルの陰謀までもが行手を阻む過酷なミッションとなる。果たしてマーラは無事、娘を取り戻すことが出来るのか!そして、この再会に未来はあるのか!?
ジェシカは夫ピーターから長きに渡るDVを受け、支配的な生活を強いられていた。しかし、心身の限界を悟った彼女は、息子ノアと共に妹のレイチェルが暮らすカタリナ島へと身を隠す。ピーターの影に怯えながらも新天地で心休まる生活を始めたジェシカ。しかしDVの後遺症により、男性に対する恐怖心と何者かに監視されているのではないかという警戒心で眠れぬ夜を過ごしていた。そんな日々が続く中、レイチェルからピーターが事故死したという知らせが届く。ようやく夫の支配から解放されたと安堵するジェシカだったが一方で、彼女の周りでは不審な出来事が続き、ピーターが自分たちを狙っている気配を強く感じていた。
17歳のキムは優等生だが、スタンフォード大学に入学できる自信がなく、推薦の結果も補欠扱いだった。それでも、スタンフォード大学のスポーツ奨学金をもらえた彼氏のダンと一緒にいたいと願っていた。そんな中、ダンの家で、未成年が参加するにも関わらず両親も了承した上でアルコールを交えたパーティーが開かれる。そこでキムは、ダンが他の女の子とキスしている現場を目撃し感情的になってしまう。さらにダンから別れ話を切り出されたことで取り乱したキムは、大量のアルコールを摂取し、泥酔状態で車を運転。その結果、対向車線を走っていた同級生のジョーイと正面衝突し、意識不明の重傷を負わせてしまう。
目を覚ますと、不気味な部屋の中に閉じ込められていた1人の女性。彼女自身、記憶がなく、その状況を把握できずにただただ混乱する。その時、謎の男が彼女にスピーカー越しに話しかけてきた。社会が彼女を悪人とみなし、心の中の社会悪を矯正する治療を施している最中なのだという。どうやら彼女は何某かの罪を犯して捕らえられ、記憶を削除されて今は白紙の心のまま治療=実験を受けさせられているらしい。協力しないと既に彼女に投与されたセラムが脳内で毒素となって彼女を蝕み、死に至らしめる。解毒剤を得るためにも、彼女は実験を受け入れざるを得ない。そんな精神的苦痛と不安の中から、彼女は少しずつ真実を見出していくのだが…。
大石万理花と須藤玲は、アイドルグループ・FunFAREの現エースである西尾由奈の卒業コンサートのために呼び出されていた。3人は結成メンバー。由奈の希望により卒業曲は、ダンサーをしている万理花に振り付けを、衣装制作会社で働く玲に衣装のデザインを頼むことに。才能の限界を感じてアイドルをやめ、振付師を目指してダンサーになるもバイト三昧な万理花。一方、才能とカリスマ性で人気を牽引していたものの服飾の道に進み、衣装制作会社に入るも慣れない社会人に疲弊する玲。決して成功しているとは言えないセカンドキャリアを送る中で、由奈の門出を華々しく飾るべく2人は奮闘する。しかし、すれ違いうまくいかない万理花と玲。そうした中でも由奈の卒業の日は近づいてくる…とうとう由奈のアイドル最後の日。無観客配信で行われるライブの客席には万理花と玲の姿。卒業曲を披露し終わった後、万感の思いで由奈がステージに立っていた。
周囲に馴染めず、転校を繰り返す杏菜が、新たな寄宿学校で出会ったのは、美しく完璧な少女・莉花。 しかし、莉花は突然、屋上から飛び降りて命を絶ってしまう。残されたのは一冊の≪日記≫。ページをめくるたび、莉花の苦悩や怒り、痛み―― そして、言葉にできなかった“ある秘密”が浮かび上がる。その秘密に触れた杏菜と少女たちの心は揺さぶられ、初めて“自分”と向き合い始める。やがて日記から青白く揺れる“鬼火”のような魂が現れ、杏菜の心に静かに入り込む。その魂に導かれ、杏菜は予想もつかない行動へと踏み出す――。観る者は知らず知らずのうちに、その奇妙で美しい世界へと引き込まれていく。
ソープ店で働く主人公・加那。ある日、母から電話が。「一週間だけ、おばあちゃん の介護してくれない?」 仕事のことを隠していた加那は、ソープ嬢ということを秘密に、翌日から祖母宅⇔ソープ店を行き来して、“人の身体”を洗い続ける二重生活〈ダブルワーク〉をすることに。認知症が進み、名前すら覚えていない祖母・紀江の介護に奮闘する加那。会うたびに“初対面”を繰り返してゆく毎日。「どうせ忘れる」相手に対し加那は、祖母との暮らしの中で、本当の事を素直に打ち明けられている自分に気付く。そして祖母の知らなかった、これまでの人生と孤独が垣間見えてきて…。
インドのムンバイで看護師をしているプラバと、年下の同僚のアヌ。二人はルームメイトとして一緒に暮らしているが、職場と自宅を往復するだけの真面目なプラバと、何事も楽しみたい陽気なアヌの間には少し心の距離があった。プラバは親が決めた相手と結婚したが、ドイツで仕事を見つけた夫から、もうずっと音沙汰がない。アヌには密かに付き合うイスラム教徒の恋人がいるが、お見合い結婚させようとする親に知られたら大反対されることはわかっていた。そんな中、病院の食堂に勤めるパルヴァティが、高層ビル建築のために立ち退きを迫られ、故郷の海辺の村へ帰ることになる。揺れる想いを抱えたプラバとアヌは、一人で生きていくというパルヴァティを村まで見送る旅に出る。神秘的な森や洞窟のある別世界のような村で、二人はそれぞれの人生を変えようと決意させる、ある出来事に遭遇する──。
あかり(46)は数年前の交通事故でもうすぐ生まれてくるはずの胎児を亡くして以来、がらんどうの心身を抱えて生きていた。自宅と職場とスーパーを行き来するルーティンの毎日で、人づきあいは素っ気ない。ところが、エミコ(17)という野良猫のような少女が居候してしまい、あかりの生活は掻き乱される。性格も習慣も真逆でぶつかってばかりの二人の唯一の共通点は、母親の愛情を知らずに育ったこと。ぎくしゃくしながら一緒に暮らすうちに、あかりの目に映る景色が変わっていく…。
ベルギーのテニス・アカデミーに所属する15歳のジュリーは、その実力によって奨学金を獲得し、いくつもの試合に勝利してきた。ある日、突然、担当コーチのジェレミーが指導停止になったことを知らされると、彼の教え子であるアリーヌが不可解な状況下で自ら命を絶った事件を巡って不穏な噂が立ちはじめる。ベルギー・テニス協会の選抜入りテストを間近に控えるなか、クラブに所属する全選手を対象にジェレミーについてのヒアリングが行われ、彼と最も近しい関係だったジュリーには大きな負担がのしかかる。それでも日々のルーティンを崩さず、熱心にトレーニングに打ち込み続けるジュリーだが、なぜかジェレミーに関する調査には沈黙を続ける……。
仕事を探していた22歳の大学生、白雪梅(パイ・シューメイ)は、割のいい仕事を紹介してくれるという親切そうな若い女性と出会い、その誘いを受けて遠く離れた山奥へ向かう。長く過酷な旅の末、眠りに落ちた白雪梅が目を覚ますと、そこは見知らぬ農家だった。自分がどこにいるのかも分からず、財布や身分証明書、手荷物はすべて失われている。仕事を紹介した女性の姿もどこにも見当たらない。やがて白雪梅は、村人から村に住む40歳の独身男性・黄徳貴(ホアン・デグイ)の花嫁として売られたのだと告げられ、自らが人身売買業者に騙されていたことを知る……。
1960年代のフランス。子供の頃から、スチュワーデスになることを夢見ていたナターシャ。何度も試験にチャレンジするが、当時の航空会社は厳しい外見基準を設けており、背の高い彼女は、何年も最終面接をパスする事が出来ず空港職員として働いていた。ある日、パリから美術品を運ぶ特別便の臨時スタッフとして空を飛ぶチャンスを掴む。しかし、その輸送品にあった〈モナ・リザ〉の盗難事件が発生。ナターシャは思わぬ展開に巻き込まれ、空への憧れをよそに人生最大の冒険へと飛び込むハメに!?
漁師たちは、地元湾での魚の減少は、腹ペコのイタチザメによるものだと気づいていた。しかし“エサ”は魚だけではなかったのだ。恒例行事である湾一周のヨットレースを控えた町の桟橋を訪れる人達が次々と餌食になっていく。そんな事を知らない“内陸水域センター”職員のアールは、オシアナと恋人関係にあったが、互いの両親が経営するヨットクラブが敵対状態にあり、頭を悩ませていた。一方、マリーナには新聞記者のローラが現れ、失踪事件について調査を進めると、アールの父ドリップに別の金銭問題があることが判明。サメによる被害の記憶が薄れていき、遂にヨットレースがスタートするのだが…。
深夜の倉庫街で音楽制作中のマサキとKの元に、抑圧された日常から逃れるようにして3人の女が集まってきた。マサキとKとの出会いによって自分を解き放っていく3人。それは、共に作り上げていく一つの音楽に結実するように思われたのだが…。
福島出身の廣木監督が同じく福島出身の撮影=鍋島淳裕と共に、福島ロケを敢行。様々な人々が交差する海辺の町を舞台に綴られた映像詩。この新鮮な映画力
ささやかで平凡な生活を送っていた夫婦。ある日同窓会に参加すると徐々に驚愕の事実が明らかになっていく。日常に潜む狂気を見事に抉り出す、熊切ワールド。
私にできること、それは私自身でいること。記号のように過ぎていく29歳の毎日に、漠然とした不安を感じている小学校教師の雪子。不登校児とのコミュニケーションも、彼氏からのプロポーズにも本音を口にすることを避け、ちゃんと答えが出せずにいる。ラップをしている時だけは本音が言えていると思っていたが、思いがけず参加したラップバトルでそれを否定され、立ち尽くしてしまった。いい先生、いいラッパー、いい彼女に...なりたい?と自問自答しながら誕生日を迎えた。でも現実は、30歳になったところで何も変わらない自分でしかない。それでも自分と向き合うために一歩前へ進んだ彼女が掴んだものとは―――。
専門学校の写真の講義で出会った写真家の竜次とジャズシンガーを目指す小春。「歌っている姿を撮ってほしい」と頼まれた竜次は、ジャズクラブに小春のライブを見に行き、その姿に魅了される。東京で妻子と暮らす竜次だが、毎年、札幌のギャラリーで小春を撮った写真の個展を開くようになる。年に1度だけ、少しずつ変わっていく小春の姿をカメラに収め続けてきた竜次。だが、個展の開催9回目を迎えた春、突然ギャラリーの閉店が告げられ、2人の関係に終わりが近づく…。
母を亡くした小学4年生の美咲は、奇行を繰り返し不登校に。家族や教師が心配する中、彼女は陶芸家の工房で土に触れながら過ごすようになる。ある日、父と親しげな女性が現れ、美咲は彼女が“新しい母”になると悟る。喪失と再生の狭間で、少女と周囲の人々の人生が静かに動き始める。
時は流れ季節は夏に。来る第二の簒奪者との戦いに向け、明桜と彩希は日々を過ごしてゆく。青い空に海花火。買い物訓練宿題合宿。一度きりの高1の夏。変わってゆく日常の中、ついに始まる第二の儀式。明桜と彩希は〈ヴァリシア〉を駆り、新たな戦いへと臨む。変わり始めた関係も、どうしようもない現実も、その先にある運命も。繰り返す日々は幸福で、幸福とは今だった。運命の先、二人の心が交わる時、第九の巨人は仮面を棄てる。すべての今を愛するために。もう何一つ零さぬように。
時は2006年、四国の海運都市。陸上選手の夢を失った少女、星守明桜は親友の海添彩希とともに高校に進学。新しい友人と出会い、かつての自分を取り戻しつつあった。しかしある日彩希が姿を消してしまう。この星には、太古より続く戦いがあった。かつて神に与えられた8機の巨人〈星辰機〉。『これに乗り、百年に一度現れる〈簒奪者〉より生命の火を守れ』その言葉に従い、星辰機に選ばれた乗り手は戦い抜いてきた。それから幾星霜。全ての星辰機が斃れてから百年。次の百年を繋ぐため建造された巨大ロボット〈星辰機・デスタニア・レプリカ〉の「精神燃料」として捧げられた彩希の魂に選ばれ、明桜は全生命を守る戦いに身を投じる。彩希とともにいるために。彩希へ一歩踏み出すために。そしてもう一度、自分を信じるために。彩希の運命を奪い奇跡の熱量が爆ぜた時、存在しない9番目の巨人が目覚める。其は〈ヴァリシア〉。冥王の名を持つ白亜の巨人。
事故の後、ある女性が記憶喪失に陥り、気づくと人のいない奇妙な病院にいた。彼女はこの恐ろしい島の謎を解こうとする。
子供と夫を殺した容疑にかけられた親友の無実を証明しようと戦うが、その裏に隠された秘密を知ることに。
LAで弁護士として働くアリは所属事務所でパートナー昇格の話が持ち上がるが、役員から様子が変だと心配される。実はアリは、亡くなった大おばユージニーから、「遺産が欲しいなら最後の鉢が置かれる前にエミリア・ウッドの秘密の財宝を見つけよ」との遺言を受けていた。遺産とは、幼少期を過ごした英国の邸宅や土地で、秘密の財宝とは300年前に消えた金塊の伝説が絡んでいた。パートナーを目指すなら、その件を片付けて冷静さを取り戻すべきだと役員に告げられ、アリは英国デボン州にあるポットン邸へ旅立つ。アリは遺品のロケットペンダントを手掛かりに、ポットン邸の管理人でシングルファーザーのマシューとその娘ソフィー、幼馴染みのハンナらの力を借りて謎の解明に挑む。
借金取りに追われ、二人の子供を抱えて東京へ逃げてきた夏希は、昼夜を問わず必死に働きながらも、明日食べるものにさえ困る生活を送っていた。ある日、夜の街で偶然ドラッグの密売現場に遭遇し、子供たちのために自らもドラッグの売人になることを決意する。そんな夏希の前に現れたのは、孤独を抱える格闘家・多摩恵。夜の街のルールを何も知らない夏希を見かね、「守ってやるよ」とボディーガード役を買って出る。タッグを組み、夜の街でドラッグを売り捌いていく二人。ところがある女子大生の死をきっかけに、二人の運命は思わぬ方向へ狂い出す―。
ザラは夫マックスと養子の娘ローズとともに穏やかな暮らしを送っていた。しかし、最近ローズが実の両親の情報を求め始めたことに一抹の不安が頭をよぎった。18年間育てた娘がいなくなり、幸せな家族が崩壊してしまうかもという焦燥感から、ローズの気持ちをはぐらかしていたザラ。そんな時、ローズの学校の女性カウンセラー、ヘイリーが妙に親しげに近づき、ザラは違和感を抱く。2人の関係を警戒したザラは、ヘイリーと距離を置くようローズに告げるが、やがてヘイリーから「自分がローズの実母である」と告白される。平穏だった家族の生活は、ほんのささいなきっかけで崩れ始め、母娘の絆を引き裂こうとするヘイリーの策略によって、ザラとローズの仲が危険な状況に追い込まれる中、ヘイリーの正体を暴こうと奔走する。
アビーは人気恋愛配信番組「ラブズ・リスニング」のプロデューサー兼作家。しかし、アビーの名前は番組のクレジットに入っていない。配信番組アワードの最優秀賞を獲るまでは、MCのセリーナの影となり、彼女を支え番組を盛り上げる契約だからだ。そんな日々もあと少しと思いながら、アビーはセリーナのフォローに奔走する。だが、リスナーから“恋愛の教祖”と称されるようになったセリーナは、次第にわがままで理不尽な態度をアビーに向けるようになっていた。ある日、タイムズ・デイリー社のジャックという記者から、セリーナの取材日時確認の電話が入る。しかしセリーナは、取材の約束自体をすっかり忘れていた。アビーはセリーナのため、取材に間に合わせるべく奔走するが…。
新人賞を受賞したにも関わらず、未だ単行本も出ない不遇な新人作家・相田大樹こと中島加代子(のん)。その原因は、大御所作家・東十条宗典(滝藤賢一)からの痛烈な酷評だった。名だたる文豪に愛された「山の上ホテル」に自腹で宿泊し、文豪気分で原稿に向かっていた加代子のもとへ、大学時代の先輩で大手出版社の編集者・遠藤道雄(田中圭)が現れる。東十条が上階でカンヅメ中と知らされた加代子は、「原稿が上がらなければ私にチャンスが…」と奇想天外な作戦で執筆を妨害し、掲載の機会をつかむ。ここから因縁の対決が幕を開け、デビュー直前で何度も蹴落とされ、さらには味方と思っていた遠藤の裏切りまで。加代子は「私は私の夢を叶える!」と立ち上がり、不屈の精神と奇策で理不尽な文学界を駆け上がっていく。
シングルマザーのジェニカは出会いを求めてパーティーに参加するも、誰とも話せず“壁の花”と化していた。そろそろ帰ろうと考えていた彼女に、マルコムと名乗る男が声をかけてくる。初対面なのに積極的に話しかけてくる彼を警戒するジェニカだったが、その優しい笑顔とエスコートぶりに悪い気持ちは抱かなかった。さらに家まで送ってもらった翌朝、息子ジェレミーと子守のジャニスを待っていると、なぜか玄関に花束を手にしたマルコムが現れる。戸惑いながらもジェレミーにマルコムを会わせると、すぐに打ち解け仲良くなった様子に安心する。結婚の失敗から男性に対して消極的だった彼女は、徐々にマルコムを受け入れ始めるが…。
四肢麻痺の父・保(間瀬英正)と2人で暮らす爽子(古澤メイ)は、介護と生活費の負担を抱えながら何度も生活保護を申請するものの、水際作戦によって門前払いが続いている。十分な福祉サービスも受けられず、将来への不安とささやかな夢を抱えながら日々をなんとかやり過ごしていた。そんなある日、頼りにしていたベテラン介護士が担当を外れ、代わりに新人の訪問介護士・桐谷さと(小川黎)が派遣される。場面緘黙の気質を持つ彼女との距離感に戸惑いながらも、爽子は生活の再建を目指す。しかし、ケースワーカーの遠藤(梅田誠弘)とさとの来訪をきっかけに、ある事件が連鎖して起こり、爽子の心が決壊していく―。
第二次世界大戦の戦没者墓地で、若い女性たちが禁断の儀式を行っていた。しかしその行為は、眠りについていたナチス兵士のゾンビ軍団を呼び覚ましてしまった。血に飢えた亡霊たちは村を襲い、やがて周囲の集落へと恐怖を拡大していく。逃げ場を失った人々は、仲間を次々と失いながらも生き残りを懸けて戦うことに。彼女たちは過去の戦争の呪いと直面し、友情と裏切り、勇気と絶望が交錯する中で、亡霊を封じる唯一の方法を探し出せるのか―。
内気で他者と関わることが苦手な水本マナは、明るく天真爛漫な仁藤あいと運命的に出会い、共同生活を始めることに。しかし、ある日を境にあいは突然姿を消してしまう。いつもと様子の違ったあいを心配して捜しに出かけたマナは、その過程で一匹のフレンチブルドッグと出会う。「とうふ」という名のそのフレンチブルドッグと一緒にあいを捜すマナは、とうふや行く先々で出会った人々との交流を通して成長していく。
人気・インフルエンサーのマディソン(エミリー・テナント)は、フォロワーを魅了する華やかな投稿の裏で、常に“理想の自分”を演じ続けていた。新たな映像コンテンツを求め、恋人ライアン(ロリー・J・セイパー)と計画していた南の島への撮影旅行をひとりで決行する。そこは、南の楽園の自然と、ゴージャスなホテルや別荘が並ぶインスタ映えスポット。青い海と白い砂浜、華やかな非日常に包まれ、マディソンは完璧な世界を発信し続けていた。しかし、孤独な旅の途中で出会った気さくな女性CW(カサンドラ・ナウド)との出会いが、やがて彼女の運命を狂わせていく。親しげな笑顔の裏で、CWはマディソンのSNS情報を巧みに奪い取り、“彼女になりすます”という恐るべき計画を進めていたのだ。そしてマディソンが姿を消したあと――CWの次の標的は、同じく超人気のインフルエンサー、ジェシカ(サラ・カニング)。美しい自然とゴージャスな映像美が、やがて恐怖と狂気の舞台へと変貌する。SNSに映る完璧な笑顔の裏で、誰にも知られず“終わりなき悪夢”が始まる――。
深夜、川に車が転落する事故が起き、有名なサッカー選手が死亡した。同乗していた犯罪小説家のキャサリン・トラメルだけが無事で、警察はキャサリンの犯行を疑い、心理学者のグラスに彼女の精神鑑定を依頼する。ところが証拠不十分で不起訴となり、彼女は釈放される。その後、キャサリンの治療を行うことになったグラスだが、彼女の魔性の魅力の虜になり、肉体関係を持ってしまう。同時に、次々と彼の周りで殺人事件が起きていく。
悪名高い賞金稼ぎのリリスは、銀河系で最も混沌とした惑星にして自らの故郷“パンドラ”に戻ってくる。彼女の使命は、アトラスの行方不明の娘を見つけることだ。リリスは、傭兵ローランド、放浪の解体者タイニー・ティナ、ティナの守護者クリーグ、風変わりな科学博士タニス、そして、賢い(?)ロボット、クラップトラップと同盟を結成。寄せ集めのチームは娘を捜索すべく、危険な冒険へと旅立つのだが…。
結婚を前提に彼氏と同棲中ながら、最近倦怠期を感じているOL・莉花(水端あさみ)。そんなある日、米国支社から転勤してきた既婚男性・南美のサポート役を上司から任される。知的で自由な雰囲気を漂わせる彼の魅力に、莉花は次第に惹かれていく――。やがて南美から「好きだ」というまっすぐな想いを告げられ、急展開に戸惑う莉花。不倫への罪悪感で揺れる中、彼の自宅に招かれると目の前に現れたのは微笑む南美の妻・菜々子だった・・・。
小さな町の敬虔なカトリック学校に通う大学生のクレア。ジャンヌ・ダルクを崇拝するクレアは自分は神から性虐待者や悪い男を倒し復讐する使命を受けていると信じている。若く美しい容姿、冷静で危険な状況にも動じないクレアは、とんでもない自己防衛のスキルと殺人能力を持っていた。ある日、町で若い女性が次々と失踪する不可解な事件が起き、クレアの友人が行方不明になったことで、彼女は自分だけが事件を解決できると捜査に乗り出すが・・・
カルフォルニアに暮らす、あるジャンルの人気女優ジェーンは、ガレージセールで買ったポットの中に大金が入っていたことに気づく。早速ショッピングの軍資金として使うジェーンだが、やがて好奇心と罪悪感の両方から売り主の老婦人セイディに近づく。最初は警戒するセイディだが、何かと面倒を見ようとするジェーンに次第に心を許す。そのため、ますますお金のことが言い出せなくなるジェーンだが…
19歳の若手女優マリア・シュナイダーは新進気鋭の監督ベルナルド・ベルトルッチと出会い、『ラストタンゴ・イン・パリ』で一夜にしてトップスターに駆け上がる。しかし、48歳のマーロン・ブランドとの過激な性描写シーンは彼女に苛烈なトラウマを与え、その後の人生に大きな影を落としていく。
小さい頃から外見に強いコンプレックスを持ち、人気タレントのメイクを担当しているイェジ。タレントからは罵倒され、ふとした偶然で出演したTV番組では、自分への悪意ある書き込みで自暴自棄に。そしてある日、巷で噂になっている“整形水”がイェジの元へ届けられた。顔を浸せば、自らの手で自由自在に思い通りの容姿へと変えることができてしまう奇跡の水。後遺症も副作用もない。美しくなりたいという欲望に駆られ、イェジは“整形水”を試すことを決意する。全く新しい人生を歩むために。それからしばらくして、周囲で不審な出来事が起こり始める…。
出産と離婚を経て引退した名女優ムーン・リー。かつて仕事をともにしていた映画監督ロジャー・ウーは、彼女にアジア版『ボーン・アイデンティティー』なアクション映画の主演を務めてほしいとオファーする。ムーンは幼い息子ユージョウをロジャーのアシスタントに預けつつも、ロー師範のもとで撮影に向けての過酷な武術訓練に励む。しかしある日、思わぬ知らせが届く。それは映画スポンサーからの「ムーンの元夫ジュリアードを相手役として起用したい」という提案だった。一人の女性として、映画人としてムーンが模索する《己との闘い》と《自分》とは?
放課後、高校の体育館の隅に集まる演劇部の真琴、悠、芽依は、オスカー・ワイルド作「The Happy Prince(幸福な王子)」を翻訳、舞台化しようとしている。3人は各々翻訳してきた台本の読み合わせをしながら、幸せとは何か考える。
オーガニックのヘアケア商品で成功したいと考えながら、独立できずにいたミリー。一方、恋人にプロポーズをしたものの、「貧乏はイヤ」とフラれたジュエリー・デザイナーのレオ。互いに人生最悪な日に出会い、ひょんなことからミリーがレオに、プロポーズをこうすればよかったと目の前でやってみせる。それをたまたま地元のテレビ局が撮影、ネットに幸せなカップルとアップされて大バズり。おかげでミリーのヘアケア商品はネットで完売、レオのジュエリー店も大繁盛。チャンスをつかんだ2人はカップルのフリをそろそろやめようと話し合うのだが、その矢先に大富豪のエドウィンが2人の前に現れる。そして「ビジネスパートナーとして話し合いたい」と、2人はエドウィンの別荘へ招待される。
フランス人デザイナーのリアは、パリで恋に落ちた男性を追って渡米するが、恋はうまくいかず、今はスープ缶のラベルデザインでなんとか生計を立てている。2週間後に帰国する予定の彼女は、ルームメイトの友人カールが勤める出版社での面接に望みをかける。その出版社は、リアが大ファンの謎の新人作家“ローズ”の恋愛小説をの版元だった。しかし面接は失敗に終わり、落ち込むリアは偶然、社長と作家マイケルの密談を耳にしてしまう。なんと“ローズ”とは、恋愛小説を批判していたマイケルが「自分でも書ける」と賭けをして生み出したペンネームだったのだ。その秘密を知ったリアのもとに、思いがけない提案が舞い込む。ローズとマイケルの両方の小説が書店大賞の最終候補に残ったため、社長は口止め料と引き換えに、リアに“ローズ”を演じてほしいというのだった。
マーケティングデザイナーとして独立を考えているデイジーは、親友ジュリアの経営するカフェで働きながら、犬の預かりボランティアのサポートにも携わっていた。ある日、ロサンゼルスで成功したデザイナーのジェイスが故郷に戻り、デイジーの働くカフェに現れる。彼は、かつて恋人と一緒にテレビ番組で人気を集めた有名人でもあった。高校時代の先輩として彼をある程度は尊敬していたデイジーだったが、派手な活動をしている彼に対しては複雑な感情を抱いていた。そんなジェイスが突然、犬の預かりボランティアに名乗りを上げる。デイジーは、どうせ自身のビジネスをアピールするためだろうと警戒心を抱き、彼の行動を注意深く見守る。しかし、一緒に犬と接する中で、ジェイスが本当に犬を大切に思っていることが伝わり、彼の意外な一面に触れたデイジーの心は、少しずつ変化していく。
検査を終えた医師から乳がんの可能性が高いと告げられた大学教授ジュヒ。小さな劇場で芝居の稽古が行われている。演出家のホジンはジュヒの元夫だ。現在のジュヒと演劇を並行して描くことで生まれる“時間”と“物語”。ジュヒの周りに散りばめられた数々の言葉が、彼女という人物を徐々に浮かび上がらせていく。『ケナは韓国が嫌いで』のチャン・ゴンジェ監督が、アニエス・ヴァルダの名作『5時から7時までのクレオ』へオマージュを捧げた作品。
ロサンゼルスで恋人のロイスと不動産会社に勤めるメグは亡き父親の遺産相続のため、故郷レイクウッドへ帰ることに。父が所有していた広大な土地と瀟洒な屋敷などが遺されたが、その遺産を相続するためには父が生涯をかけて探していたレイクウッドの失われた宝を見つける必要があった。メグは父との間に確執があり、都会での暮らしに慣れている彼女は故郷に愛着もなく、ロイスと共に遺された土地も屋敷もリゾート会社に売るつもりだった。宝のありかを示す地図を手にしたメグは、宝が眠っているとされる土地を所有するトマト農家トムと組み宝探しを開始。メグは何かとトムとぶつかるが、彼や地元の人から父の話を聞くうちに父へのわだかまりが次第に消え、トムとも親密になっていく。
ニューヨークの出版社で働く独身編集者カサンドラは、親友アナの息子ジョーイの2歳の誕生日パーティーに出席するため、フロリダを訪れる。アナの家に着くと、彼女の夫ボーンの親友でプロサッカー選手のクリスも滞在していた。だが、偶然の失態がきっかけで、カサンドラとクリスの初対面は最悪の印象に終わる。休暇と言いつつも、カサンドラは迫るプレゼンの準備に追われ、助手のエレーナを同行。一方のクリスは、イタリアのクラブチームへの移籍話に頭を悩ませていた。そんな中、ボーンの母親が倒れ、急きょカサンドラとクリスがジョーイの世話を任されることに。子育て経験ゼロの2人は、おむつ替えやお散歩、さらにはパーティーの準備まで引き受けるハメになる。そして慣れないながらも力を合わせて奮闘するうちに、少しずつ心の距離が縮まっていく。
恋に恋する少女の綴った手記が、思わぬ方向に一人歩きしていくー女性教師のヨハンナに初めての恋をした17歳のヨハンネは、この恋焦がれる想いや高揚を忘れないように自らの体験を手記にする。そしてこの気持ちを誰かに打ち明けようと詩人の祖母に手記を見せたことから、物語は思いもよらない展開へと進み始める。ヨハンネが経験するのは、誰もが一度は経験したことのある相手の一挙手一投足に対する期待や不安、過度な妄想、理不尽な嫉妬などあまりにも無垢な初恋。そしてその気持ちを秘密にしておきたい、でも誰かに共有したいという矛盾した思いが祖母や母を巻き込み、ヨハンネの手から離れた手記の行方が、モノローグで綴られる。娘の手記を見て、祖母は自らの女性としての戦いの歴史を思い出し、母は“同性愛の目覚めを記したフェミニズム小説”と称し、現代的な価値観にあてはめようとする。3世代で異なる価値観を持つ3人が初恋の手記を通して辿る運命はー。
彼氏の湊月と幸せな生活を送っていた花音。ある日、思いもよらないことを言われてしまう。一方、バイト先の先輩・琉生に片思いをしている陽葵。それぞれの恋の行方はどうなるのか?恋愛、親子愛、兄妹愛、友情…様々な愛の形を描いた物語。そして、待ち受けている衝撃の事実。“愛のある嘘”は存在するのか…
マドリードで老いた父と暮らすルシアは、勤め先の会社が横領事件で倒産し、大きな転機を迎える。タクシー運転手に転身した彼女を待っていたのは、個性豊かな乗客たちとの出会いだった。ルシアは、かつて「トゥーランドット」のアリア〈誰も寝てはならぬ〉に導かれて出会った謎めいた隣人に思いを寄せていた。彼は自分を「トゥーランドット」の王子になぞらえて、“カラフ”と名乗り忽然と姿を消した。ルシアは自らを姫に重ね合わせて、いつか彼がタクシーに乗り込むことを夢見るが……。