身重の妻を持つマークは、旧友カートからの電話を受け取る。久しぶりに再会した彼らは、山奥へ秘湯を探しに行く。父親になることを恐れるマークと、そんな彼が遠い存在になることを恐れるカート。かつて青春時代をともに過ごしたふたり。昔話に花が咲く……とはならず、会話は一向に噛み合わない。ふたりの間には、深い溝ができてしまったのだ。ようやくたどり着いた秘湯で、互いの胸の内を探るが――。
コージーは母としての生活に不満を抱いている。誰かが自分の子供たちを引き取っていくこと、そうすれば彼女自身が新しい人生を始められるということを、延々夢想している。彼女の父は、地元の刑事。昼間から酒を浴び、たびたび銃を失くしてしまう。最近またどこかに置き忘れ、停職を食らってしまった。彼の銃を、リーという放蕩青年が拾う。ある日バーで出会ったコージーとリーは銃を手に、代わり映えの無い日々からの脱却を目論む。ひょんなことで殺人を犯してしまったと勘違いした彼らは、逃避行を開始。だがそれは、映画のような夢物語とは、かけ離れていて。
最愛の妻を亡くしたばかりのトム・ハーパー(ティモシー・スポ―ル)はローカルバスのフリーパスを利用してイギリス縦断の壮大な旅に出ることを決意する。目指すは愛する妻と出会い、二人の人生が始まった場所―。行く先々で様々な人と出会い、トラブルに巻き込まれながらも、妻と交わしたある“約束”を胸に時間・年齢・運命に抗い旅を続けるトムは、まさに勇敢なヒーローだ。愛妻との思い出と自身の“過去”ばかりを見つめていたトムが、旅を通して見つけたものとは・・・?
同性愛者のユカとサヤカは同棲をし暮らしいている。付き合って2年になるユカとサヤカ。ある日サヤカの親からたまには実家に帰ってらっしゃいと連絡が来る。サヤカは親にカミングアウト出来ておらずこれを機会にカミングアウトすることを決意する。しかし実家へ帰る旅の道中、災難が巻き起こる。
一代で財を成した輸入食品会社会長、篠崎善三(遠藤憲一)。傲慢で偏屈な性格が災いし、孤独な日々を送っていた。ある日、スリをしようとした女に「お前の100時間を100万円で買ってやる」と言い出す。彼女はホストに騙され300万円の借金を背負った孤独なキャバ嬢、山根沙織(松井玲奈)。こうして沙織は、篠崎が東京にいる娘にプレゼントを届けるという旅に、運転手兼荷物持ちとして同行することになるのだが…。
20歳のルーシーは、男の子とキスをしたことも、働いたことも、本当の友人を持ったこともなかった。彼女のいちばんの―おそらくただ1人の―理解者は、母親のクレア。ルーシーを外の悪い世界からずっと大切に守ってきた。自分の末期の病さえも隠しながら…。クレアの妹ケリーは、手遅れになる前に娘に本当のことを告げるようにと急かす。何かが母に起きていることに気づいたルーシーは、早く自立した大人にならなくてはと、焦って就職面接を受けに行く。その道中で目にした「フェリーニ映画祭」と題されたきらびやかで怪しい劇場。吸い込まれるように入っていったその場所で、『道』にまたたく間に心を奪われる。これまで慣れ親しんだハッピーエンドとは違う、巧妙に不可解に作られた悲喜劇。フェリーニの魅惑の世界にのめり込んだルーシーはいてもたってもいられず、フェリーニを探すためイタリア各地を巡る旅へ出る。そこで待ち受けるのは、フェリーニ作品の世界に迷い込んだようなファンタジーや悪夢、胸高鳴るラブストーリー。彼女の発見の旅と人生は、段々と死の足音が近づいている母クレアとは対照を成す。離れていても繋がっている二人。真実と虚構が幻想的に絡み合いながら、ルーシーの「フェリーニを探す旅」は最終地点へと向かっていく。
長距離トラック運転手のルベンは上司の依頼で、パラグアイからアルゼンチンの首都ブエノスアイレスまで、シングルマザーのハシンタとその赤ん坊の娘を乗せていくことになる。初めは母子を煩わしいと感じ、なるべく口を利こうとしなかったが、子どもに尽くすハシンタの姿や赤ん坊の笑顔に癒やされ、次第に2人に心を開いていく。
高知市。四人家族の姿がある。父は傷痍軍人、母は後妻、弟のチビ、少年の家族の“仕事”は走っている車にわざと当たり、示談金を得る当たり屋だった。家族は“仕事”を続けながら北九州から北海道へ旅を続ける……。