過疎地で刀鍛冶を営む森国義は妻・佳子と息子・亀吉、そして重度の障がいを持つ娘・みさととつつましく暮らしていた。佳子は溺愛する亀吉の受験を優先させ、みさとを離れに移す。亀吉は受験のストレスから、夜な夜な離れで暮らすみさとに性的な虐待を加えだす。それを住み込み職人に見咎められ、転落事故を起こして半植物状態に。この事件を機に一家の歯車は可及的に狂いだしていく。
1988年、ピノチェト独裁政権末期の南米チリ。フリーの広告マンとして忙しい日々を送っているレネ・サアベドラ(ガエル・ガルシア・ベルナル)のもとに、友人ウルティア(ルイス・ニェッコ)が訪ねてくる。ウルティアは反独裁政権の左派メンバーのひとりで、近く実施される政権の信任継続を問う国民投票の反対派「NO」陣営の中心人物であった。今回、投票までの27日間、政権支持派「YES」と反対派「NO」それぞれに1日15分のPRができるテレビ放送枠が許され、広告やCM制作の責任者として新進気鋭のクリエーターであるレネに白羽の矢が立ったのだ。政権が対外的に平等をアピールしているだけの出来レースと、気乗りしないレネだったが、次第にプロの広告マンとしてのプライドをかけて制作に取り組むようになっていく―。
香港返還の直前、20世紀末の東京・中央線で、沢山の人々が暴走し、愛が疾走する。高円寺が中国人に乗っ取られつつあるという設定のもと、日本人自警団と外国人グループの抗争が中央線、新宿などを舞台に恐ろしく巨大なスケールで展開される。