養鶏場を営む田中家に“嫁いだ”田中優子は、夫の姉である田中里実にいびられながらも、慎ましく日々の生活を送っていた。そんなある日、優子の夫である田中良介の不倫相手、渡辺咲が養鶏場の住み込み従業員の募集に応募する形で田中家を訪れる。かくして、亭主の不倫相手を交えた田中家での奇妙な共同生活が始まる……。
下町の工場で働く足立克夫(菅野貴夫)のもとに、ある日突然届いた差出人不明の封筒。開けてみるとそこには植物の種が入っていた。不審に思いながらも種を育ててみる足立。無趣味だった足立の生活に、少しハリのようなものが生まれてくるのだった。そんな様子を気にする職場の同僚のアユ(小島彩乃)と、趣味の話で盛り上がる足立。ますます種を育てることに夢中になる足立であったが、やがて生えてきたのはこの世のものとは思えない、“人間の手”のようなものだった…。
田舎で一人静かに暮らしている桜井耕三(71)には、一つの生きがいがあった。それは動画配信を通じて、乱れた世の中を正していくこと。日々感じる社会の悪に対して、カメラの前で彼なりの戦いを挑み続ける耕三であったが、視聴者数が全く伸びずに悶々としていた。だがそんな生活を続けていた耕三のもとに突如、東京で暮らしているはずの孫の寛太(12)が彼女と一緒にやってきた。幼い二人の勢いに押されて困惑する耕三であったが、彼らの話を聞いていくうちに、やがて親の都合に振り回されてしまった寛太の境遇が透けて見えてきて……。 ※特典映像の【マニブスの種】は別で配信となります。
コペンハーゲンの巨大病院(キングダム)。夢遊病者のカレンは、助けを呼ぶ謎の声に導かれキングダムへと辿り着く。数々の不可解な事件を解決するため、カレンは病院の用務係のブルザー、心臓外科医のユディットと手を組むが、悪魔の力に反撃されてしまう。一方、キングダムに赴任してきて間もないスウェーデン人医師のヘルマー・ジュニアは、亡くなった父スティーグ・ヘルマーの秘密を探り始めるが・・・。
貧しい家族を支えるため発展途上国から【技能実習生】として日本にやってきたハイン(ナターシャ)。ジャパニーズドリームを夢見て工場で働くも、職場での不遇が続いた。そんな状況を不憫に思った日本の知り合い土井(堀家一希)は、ネットで無料相談を見つけ、相談の予約をすることに。訪れた行政書士の事務所の曲者の行政書士・近藤(マギー)と、新垣(中村優一)に対応を受けるが、その中で、ハインが借金をせざるを得なかったことも知り、「技能実習生」の制度の闇が徐々にわかっていく土井。近藤は、本来の仕事を超え、ハインをサポートする監理団体に直接連絡をする。それを受けた監理団体の西村(ラサール石井)は慌てて駆けつけるが、相談者がハインだとわかると「我々を攻めるならハインも一緒に攻めるべきだ」と告げる。話が二転三転する中、さらに話に乱入する議員の野々村(猪俣三四郎)。この国の深刻な労働者不足を外国人で補おうという政策を推進しているおバカ二世議員も話に加わり、話は思わぬ方向へ・・・。賃金をあげよう!と躍起になる政府。だが、その下で最低賃金のまま働かされる外国人労働者。この滑稽な矛盾。果たして、この国に夢を描いてやってきた外国人労働者に未来はあるのか!?外国人労働者を受け入れるこの制度で、労働力不足は補えるのか!?「安い国ニッポン」の底を支えてる陽の目を見ない外国人労働者にスポットを当てた異色の社会派ブラックコメディ
村娘に片思い中の純朴な青年デニスはある日、樽職人だった父の死をきっかけに仕事を求めて街へ出ることになる。その一方で、とある王国では凶暴な怪獣の出現に困っていたブルーノ王が、怪獣退治が出来る屈強な騎士を探すため、トーナメント戦の大会を開催。デニスは仕事を求めて偶然ブルーノ王国に足を踏み入れるが、いつの間にかトーナメント戦に巻き込まれ……。
ケンカに明け暮れる青年アジョ・カウィルは、クールで美しく、男顔負けの強さを持つ女ボディガードのイトゥンとの決闘に身を投じ、情熱的な恋に落ちる。アジョは勃起不全のコンプレックスを抱えていたが、イトゥンの一途な愛に救われ、2人は結ばれる。しかしアジョから勃起不全の原因となった秘密を打ち明けられたイトゥンは、愛する夫のために復讐を企てるが、そのせいで取り返しのつかない悲劇的な事態を招いてしまう。そして暴力と憎しみの連鎖にのみ込まれた彼らの前に、ジェリタという正体不明の“復讐の女神”が舞い降りる…
看護師のユニョン(イ・ジュヨン)は、自分と恋人ソンウォン(ク・ギョファン)の恥ずかしい姿が映ったレントゲン写真が流出した…と誤解。イ副院長(ムン・ソリ)は写真の主がユニョンと決めつけ、自宅待機を命じる。その頃、シンクホールが出現する怪現象が発生。無職のソンウォンは埋め戻し工事のおかげで仕事にありつけたが、職場で大切な指輪を紛失してしまう。ソンウォンは言えない過去を持つ同僚を疑い、ユニョンは見え透いた嘘をつくソンウォンを疑う。ユニョンを癒してきたなまずは、病室の水槽からそんなゴタゴタを見つめていた――。
ギリシャ・ミコノス島。ファストファッション・ブランド経営で財を成したリチャード・マクリディの還暦を祝うため、妻サマンサ、息子フィン、母マーガレットを始め一族が集結し、パーティーの準備が進められていく。折しもイギリス当局から脱税疑惑や縫製工場の労働問題を追及されたリチャードは、ド派手にショーアップされたこのイベントでかつての威光を取り戻そうと目論む。しかし湯水のように金を使い、傲慢に振る舞うリチャードと、家族や部下、伝記作家との間には不協和音が生じる…
外科医師のユハは夏の休日を、家族とともに湖畔の別荘で過ごしている。この日も、釣りを楽しみ、妻、娘と優雅でのどかな一日を過ごすはずだった…。うたた寝をしていたある日の午後、妻が湖の底に沈んでいた網に足をとられ、水死してしまう。不慮の事故により、突然訪れた失意の日々。以来、ユハは、妻を救えなかったという自責の念から、毎日を無気力で死んだように過ごしていたが…。
ようこそ…東欧一の形成外科病院へ 恋人アリソンのために東ヨーロッパへ車を走らせるミカエル。彼女には、子どもの頃から大きすぎる胸へのコンプレックスがあり、今回は“乳房縮小手術”を受けるために、彼女の母親も同行して東洋で評判の高い美容整形病院へ向かっていた。豊胸手術を希望する女性はもちろんナニを増大させる男性など、人里離れたクリニックにお忍びでやってくる人で溢れかえっていた。「Bカップにしてもいいよね?」と告げる彼女に「キミが何カップだろうと構わない」と想いを伝えるマイケル。彼は手術後に彼女へプロポーズする予定だった。いよいよ手術開始。しかし、この病院で若返り治療の実験に失敗してゾンビになった女性が拘束具を外して大暴れ。次々と噛まれ、患者もスタッフにもパンデミック!!逃走中に離れ離れになったミカエルとアリソンは果たしてこの地獄を生き抜くことができるのか!?
失踪した恋人が残した多額の借金を抱えて金融業者からの取り立てに追われるテヨン、暗い過去を精算して新たな人生を歩もうとするヨンヒ、事業に失敗してアルバイトで必死に生計を立てているジュンマン、借金のために家庭が崩壊したミラン。ある日、ジュンマンが勤め先のロッカーの中に忘れ物のバッグを発見する。その中には10億ウォンもの大金が入っていた。地獄から抜け出すために藁にもすがりたい、欲望に駆られた獣たちの運命は――。
飛び交う銃弾!迫るギャング!なんで俺が狙われる!?犯罪組織が運営する会社に勤める男、ダニエル(ただし本人はまっとうな会社だと信じている)。ある日彼は、社長のフランク(実はギャングのボス)にそそのかされ、妻の不倫相手である心理カウンセラーを殴りに行くことに。ところが、軽く仕返しをするつもりのダニエルをよそに、ナゼか社長のフランクがカウンセラーを銃殺してしまう。普段からなかなか尻尾を出さないフランクを逮捕するチャンスと、警察たちはダニエルをわざと逃亡させてフランクを誘い出す作戦を思いつくが…。想定外の殺人に巻き込まれ、ギャングに追われ、護送役の美人警察官には性犯罪者と勘違いされ、行く先々で不運に見舞われるダニエル。銃弾が飛び交うなか逃げ惑う彼の運命は!?
ジーク、アール、ディックの3人は売れないバンド仲間。ある晩、練習と称しガレージに集まりバカ騒ぎをしていたが、あることが原因でディックが突然死んでしまう。やがて殺人事件として警察の捜査が進む中、唯一真相を知っているジークとアールは彼の死因をひた隠しにし、自分たちの痕跡を揉み消そうとする。誰もが知り合いの小さな田舎町で、徐々に明らかになる驚きの“ディックの死の真相”とは…?
主人公はルース。彼女は娘の出産を間近に控えていたのだが、最愛の夫が山岳事故で亡くなるという悲劇に見舞われることとなる。悲観に暮れるルースだったが、彼女はある時自分の膨らんだお腹から声が聞こえることに気づく。「PREVENGE」はその題名の通り、妊娠中の女性が愛する人を殺した相手に復讐するという内容で頗るシンプルで頗る奇妙な映画だ。まるで神から啓示を受け取るかのようにお腹の赤ちゃんからの声に従ってクソ野郎共に腹にナイフをブチ刺しクソ野郎共の頸動脈をブチ切っていく・・・。
麻薬密輸でFBIに捕まったジムは、情報屋になることで罪を免れ、妻子と共に新居に引っ越す。そこで自動車界の天才社長ジョン・デロリアンと知り合った。新型車を発売したが経営難に陥ったデロリアンは、ジムの裏の人脈に目をつけ、危険な資金調達を依頼するのだが......。
主催者であるヤンケロヴァ夫人を中心に行われている女性だけの秘密の文学クラブ。しかしその文学クラブの会合が行われる部屋には男たちも招かれている。実はそのクラブの女性たちが、誰が最も魅力的な男性を毎週の集会に招待するかを競い合っているのだ。しかし、そのすべての男性たちは二度と部屋から出てくることはない…。果たして、彼らの行方は?そして、クラブ会員である女たちのその目的とは─!?
ニューメキシコ州アルバカーキ。酒とカントリー音楽をこよなく愛する警官のテリー(アレクサンダー・スカルスガルド)は、おしゃべりで皮肉屋な相棒のボブ(マイケル・ペーニャ)と、日々、街の“ゴミ掃除”<パトロール>に励んでいた。悪人を見つけては脅迫し、殴り、くすねたドラッグを嗜む……バッジを盾に独自の流儀で仕事を行う彼らは、犯罪者顔負けのワルなのだ。ある時二人は、街の悪人共が企む100万ドルの強盗計画を嗅ぎつけ、捜査を開始。しかし、計画のバックに裏社会のドンが潜んでいたことで事態は思わぬ方向へ――!エスカレートする暴力。追って追われての追跡劇。果たして二人は、絶体絶命のヤマを切り抜けられるのか!?
エルサレムの老人ホームに楽しく暮らすヨヘスケルはオリジナリティあるアイディアで、みんなの生活を少しだけ楽にするような発明が趣味。ある日、彼は望まぬ延命治療に苦しむ親友マックスから、彼の発明で安らかに死なせてほしいと頼まれ、自らスイッチを押して最期を選ぶ装置を発明する。彼は最愛の妻レバ―ナの反対を押し切り、同じホームのダニエル、ラフィらも巻き込んで計画を準備。マックスは妻ヤナに看取られ自ら安らかに旅立っていった。しかし、秘密だったはずのその発明の評判は瞬く間に広がり、彼らのもとに依頼が殺到してしまい――!?病人とその妻・夫たちの切実な想いに心が揺らぐヨヘスケル。そんななか、レバーナの認知症はすこしずつ進行していた――。
つり目のアイドルグループ「ツリメラ」は解散し、仲間の死をきっかけにメンバー達の平凡な日常は徐々に歯車が噛み合わなくなっていく。メンバーの桃子はマザコンでベジタリアンの彼氏の母とうまくいかず、ティッシュ配りのバイトをしている留璃子はティッシュを捨てているところをバイトの先輩に見つかり、藍子は気付いたら借金にまみれていた。
映画監督ラースと脚本家のニルスは脚本のデータがワープロから消えてしまい、内容を思い出せない二人は、「実はあの脚本は気に入らなかったんだ。」と開き直り、残り5日間で新たな脚本を仕上げることにする。二人が新たに書き始めたのは『エピデミック(伝染病)』と題した、死の伝染病が蔓延した架空の国で、理想に燃える若い医師メスメルが、病に冒された人々を救うために謎のウィルスに挑む物語だった。そのころ、現実世界のヨーロッパにも死のウィルスの影が忍び寄っていた…。
退院したドルッセ夫人は直後に事故に遭い再びキングダムに舞い戻る。ユディットから生まれた赤ん坊のリトルブラザーは、新生児とは思えぬ異常な体格を持ち、生まれてすぐに喋りはじめる高い知能を持っていた。一方、ハイチから帰国したヘルマーは、自らが犯した少女モナに対する医療ミスの証拠を掴んだクロウスホイを黙らせるため、ハイチで手に入れた秘薬で毒殺を試みる。そしてついに、リトルブラザーの父親であるクルーガーが現れ、リトルブラザーの秘密を明かす…。
コペンハーゲンの古い洗濯池の跡地に建つ巨大病院、キングダム。デンマーク人嫌いのスウェーデン人医師ヘルマーは、神経外科の主任医師としてキングダムに赴任してくる。医師長の息子モッゲは仕事そっちのけでセクシー看護婦にのぼせあがり、父の医師長メースゴーは“朝の空気運動”に力を入れ、患者のことなどそっちのけである。ドルッセ夫人は仮病を使って入院し降霊術の会を開くことを趣味としていたが、あるとき病院内のエレベーターで少女の泣き声を聞き、その世にも悲しげな声の正体を求め探しはじめる。
中流家庭の住む閑静なマンション。うだつの上がらない大学の非常勤講師ユンジュは、出産間近の妻ウンシルに養われながら教授を目指している。だが最近、飼うことを禁止されているはずの犬の鳴き声がマンション内に響き渡り、なかなか出世できない彼をイラつかせていた。そしてある時、彼はたまたま犬を見つけると地下室に閉じこめてしまう。一方、マンションの管理事務所で働くヒョンナムは、平凡で退屈な毎日を送っていた。そんな時、団地に住む少女の愛犬ピンドリがいなくなったと知り、正義感を燃やしてビラ貼りを手伝い始めるのだった…。
ゴールドバーグはイスラエルのテルアビブに暮らす平凡なコンピュータープログラマー。唯一の友は、雌犬のオードリーだけ。友達のいない彼はいつもオンラインでガールフレンドを探すことに躍起になっていた。そんなある日、公園にいたゴールドバーグに突然、見知らぬ男が声をかけてくる。ずんぐりむっくりした男はアイゼンバーグと名乗るが、ゴールドバーグが迷惑そうな顔をしているのにも構わずに絡んでくる。そして、ゴールドバーグが住むマンションにまで乗り込み、勝手に“住む”とまで言い始める。さらには公園でデートをしている最中にも現れ、相手の女性に失礼な暴言を吐くなど、次第にゴールドバーグはアイゼンバーグによって日常が乱されていく。
大学の同級生マイケル、ジョン、クリスチャン、レヴィの4人は卒業後に地元で働いていたが、毎日同じことを繰り返すばかりの生活にうんざりしていた。ある日、職場での待遇に不満が爆発したマイケルとジョンが仕事を辞めてしまう。思い描いていた順調な人生とは違う今の境遇に不満を募らせた4人は、人生をもっと楽しむために銀行強盗で大金を獲得する計画を立て始める。入念な準備の末、小さな銀行に押し入ったマイケルたちは警察の追跡を振り切り銀行強盗に成功。手にした大金に味をしめたマイケルたちは、さらなる大金を狙って大きな銀行に狙いをつけるが、クリスチャンのミスによって警官たちと銃撃戦になり、レヴィが撃たれてしまう。
1936年、マリファナの害から子どもたちを守るための講演会が開かれる。多くの親たちが集まった会場でドラッグの危険性を訴える講師は、ある物語の上映を始める。16歳のジミー・ハーパーは礼儀正しく勤勉で、地域からも信頼されている若者だった。彼は同じ学校に通うメリー・レーンを愛し、彼女もまたジミーのことを愛していた。しかし、一生愛し合うはずの2人には悲しくも儚い運命が待ち構えていた。ある日の放課後、来週開催されるルーズベルト大統領の来校記念行事のダンス大会にメリーを誘ったジミーは、ジャックと名乗る男から本物のパーティーに行こうと話しかけられる。30分だけという約束でジャックについていくジミー。この時のジミーはまだ、これから自分の身に降りかかる悪夢のことなど知る由もなかった…。
ロースクールに通うダニーは、祖母とトレーラーハウス暮らし。生活は貧しいのに、祖母が衛星チャンネルの訪問販売員に押し切られてしまい、学費用のお金をすべて使ってしまう。おかげで「2週間以内に学費を支払わないと退学だ」と、学部長に宣告される。そんな彼に、バイト先の先輩ジェリーから、学校内の階段でわざと滑って転び、ケガをしたと訴えれば、治療費が取れると言われ、仕方なく手を染めることに。だが、ジェリーに連れて行かれたのは怪しい医師にうさん臭い弁護士。根が正直なダニーは止めようと考えるが、欲深な学部長にジェリー、さらにはお金のことにしか興味のないロシア人の恋人ヘンリカに迫られた挙句、和解どころかついに裁判沙汰になってしまう。
食を通じ、人間の秘められた欲望を暴露していく連作短編映画。【栗田】という謎の男の登場により、登場人物たちの内なる<性(セクシャル)衝動(ドライブ)>が暴かれていく新感覚ブラックコメディ。
第二次世界大戦下の1944年。ナチス占領下のルーマニアの村に住む少年アレックスが1人で野原にいたところ、顔見知りのドイツ兵がやってきた。彼はサイドカーのバイクを貸してくれ、夢中で遊んでいたその数分後、声をかけようと振り返ると、そこには喉を切られ死んでいるドイツ兵の姿があった。それを受け、ナチスの将校は犯人を見つけ出すことを要求、翌朝までに見つけられなかった場合は村の有力者10人を処刑すると宣告。ヨハネス神父は村を守る為、頭に銃弾を受け、知能障害がある教会の使用人イプに、盛大な葬儀を約束する代わりに犯人になってほしいと懇願するのだが、彼の親友でもあったアレックスは、大人たちの残酷な行いに疑問を感じ始める。
“僕のすべてが奪われた。運命の女性も未来も消え、尊厳も踏みにじられた”。物語はある青年の回想から始まる。2016年12月2日、フィリップは朝一で荷物を受け取り、夜のフライトでハワイに旅立つはずだった。現地では愛するブリタニーと自身の兄ベンとの結婚式が行われる予定だったが、幼い頃から密かに愛していたブリタニーを奪いに、プロポーズしようという計画で、指輪の到着を待っていたのだ。しかし、何度見ても郵便ポストに荷物は見当たらない。配送会社ブロンコ社に確認するも、なぜか荷物は配達完了とされていた。フィリップはブロンコ社のオペレーター・ケビンに対応を懇願するが、会社の規則を理由に要求を断られてしまう。怒り心頭でパニックを起こしたフィリップは、SNSに上げられていたケビンの個人情報を探し当て、とんでもない要求を突きつける。
年老いた三流泥棒ドクベは出所後、娘のファイを探す。保育園で子供たちを世話するファイは、そんな父親を受け入れられず冷淡な反応を見せる。傷ついたドクベは娘のために一発逆転を決意し、仲間らとある計画を実行する。
ラスベガスまでのドライブ中、チェリーの車が故障してしまう。ホテルもないこの町で、車の修理が終わるまで滞在することになった精肉店を営むフロイドは、変化を求めてチェリーに店番を頼むことにする。ある日、無口なフロイドの弟のネディーは、商品に文句ばかり言う客に腹を立てて殺してしまう。こんなことが知られれば、店の立て直しどころではなくなると感じたフロイドは、死体を隠すため、死体を挽肉にして店で売ることにする。この肉が大評判になり客が取り合う人気商品となる。一家は、客の<需要>を満たすため、彼らは町のはずれで<仕入れ>を始める。
敏腕政治家ジャネットが大臣に昇進。友人カップル3組が招待されて今日は、ホームパーティだ。ジャネットは料理の準備、夫のビルはジャズを聴きながらほろ酔い気分。エイプリルとドイツ人夫のゴットフリードは離婚寸前、シェフのジニーは妊娠中で3つ子だとわかり動揺してパートナーの大学教授マーサと口喧嘩。トムは来たときから様子がおかしくトムの妻マリアンヌは用事で遅れてくるらしい。そんな中、ビルの爆弾発言が発端でパーティはおかしな方向へ。
生命保険代理店を訪れた老婦人ミミ。その会社には、友人ボビーの亡くなった娘の元夫がいた。閉店直後にオフィスへ乗り込んだミミは、ジムに銃を突きつける。ボビーは居住中の自宅を生前の娘に贈与していたが、それをジムが相続。彼がボビーに立ち退きを要求してきたことに憤慨したミミは、契約書を取り返そうとしていたのだった。しかし、銃を奪われ揉み合ううち、ミミはジムを撃ち殺してしまった…!ミミの電話で現場に駆けつけたボビーほか、親友のコラリーとバージニアは遺体を運び出し、ミミの家で遺体を解体。バラバラにしてから冷凍庫に隠すも、その後、ジムの借金取りがボビーを誘拐し、ジムの行方を聞き出そうとして…。
50年前に出現したゾンビによってもたらされた未曾有の大被害は、その後、鎮静化したものの有効な治療方法は見つからず、ゾンビは増え続けていた。ゾンビ狩りを商売とする者たちも現れる一方、ゾンビでありながら人間としての自我と機能を取り戻すゾンビが現れ始めた。サイファイとオスカー姉弟がかくまっていたジョンおじさんもそんなゾンビの1人。ある時、テレビのインタビューを受けることになったジョンおじさん。生きている人間かのように巧みに話すこともできるジョンおじさんは一躍、有名人となる。そんな中、ジョンおじさんを狙いマスコミや聖職者、ゾンビ狩りのメンバーたちが動き出す。
自転車便の仕事をする崎山達生は、ドアを開くと、定期的に壁に「あ・く・あ」という文字が刻まれた謎の“部屋”に入ってしまう不思議な能力を持っていた。ある日、達生は配達先で死んだような眼をした女・吉原聡子と出会い、恋に落ちる。聡子は毎週、月曜日に恋人・中善寺と会うのを生きがいにしており、それ以外の日は抜け殻のように過ごしていた。聡子と中善寺のセックスを覗いていたのが見つかって、変態扱いされボコられる達生。数日後、“部屋”に入った達生が聡子をネタにオナニーをしていると、突如、聡子が目の前に現れる。理由は不明だが、聡子にも“部屋”に入る能力が身についてしまったのだ! 聡子が“部屋”で達生と強制的にふたりきりになるのにストレスを募らせる一方、そんな状況に幸せを感じ始める達生。やがて聡子のストレスは爆発し、達生に暴行を加え始める。いつしかふたりはそんな状況に特別な感情を抱き始めるが……。
「バーニー」:空想が大好きな15歳のハワード。何でも話せる彼の空想上の親友は、クマのぬいぐるみのバーニー。ある日、ハワードの頭に隕石が直撃、気を失い目覚めた彼の前にバーニーが現実に立っていた…!「領主の約束」:アナは富豪のハロルド邸宅に住み込みで働く家政婦。言語が通じない彼女は言葉の勉強を兼ね、ロマンス小説を読むのが楽しみだった。いつか王子が迎えに来る。そんな彼女のもとに訪れたのは、邸宅の前の持ち主で年老いた領主の霊だった…!「童貞を食べる宇宙人」」:ダリルはロボットの組み立てができるオタク教師。しかし生徒からは童貞をイジられ、バカにされている。ある日、隣の神父宅に隕石が落ちると、色っぽい女性が現れて…。
看護師のカーリーは、ネットで知り合った男たちとデートをするため、きれいなドレスを着飾り出かける日々。心配する両親がよい相手を紹介しようとしても、親が取り持つ縁には全く興味なし。ある晩、「あなた好みの男がいる」と友人から連絡をもらったカーリーはすぐさまナイトクラブへ。両親が旅行で不在の自宅にスティーブと名乗る男を招き、情熱的な一夜を過ごした。翌朝、目覚めたカーリーは偶然、彼の運転免許証を手にする。彼の本名はマイロ・デイリー。問い詰めると、名前だけでなく出身地、出身大学、職業もすべてウソ。何よりカーリーが怒ったのは、2年前に数回寝た相手であり、しかもその時に性病をうつされ別れの言葉もなく黙って消えた男だったことが判明して…。
元彫刻家で芸術大学の教授だったアブナー。しかし弟と三角関係のもつれで絶縁状態になり、自暴自棄になっていた彼は交通事故で相手を死なせてしまう。罪の意識に囚われ、今は警備員の夜勤をしながら、自殺を試みては踏み切れないというようなことを繰り返す毎日だった。そんなある日、自由奔放なタクシー運転手の女性、ゾーイと出会ったことから、アブナーは再び過去と向き合い、乗り越えていくきっかけをつかんでいく。
東北地方の山奥の不毛の土地。ネズミまで食べ、木の根を煮たものをすすって、かろうじて生きていた母ユミエ(大竹しのぶ)と娘エミコ(伊藤歩)の飢えは、もはや限界だった。生き延びる為には、思い切った手段をとるしかない。葬式の幕と、開拓団の旗で服を作り、身体を洗い、化粧をしたふたりは、貯金箱にわずかに残った硬貨を使って、勧誘の電話をかける。電話を受けたダム工事現場の作業員(木場勝己)は金を払ってユミエとの情事を満喫した後、猛毒の焼酎を振舞わ、息絶える・・・。それからふたりは家に入ってくる男たちを次々とかどわかし、毒入り焼酎で命を奪っていくが・・・。
ラップ・アーティストを目指す男女4人の姿を描いたブラックコメディ。音楽業界での成功を夢見て田舎から大都会へやって来た幼馴染みで恋人同士のデーコンとラブリー、アーロンとアンバーの4人は、あの手この手を使ってデビューしようと企むのだが…。