1990年代、アルジェリア。ファッションデザインに夢中な大学生のネジュマはナイトクラブで自作のドレスを販売している。夢は、世界中の女性の服を作るデザイナーになること。だが過激派のイスラム主義勢力の台頭によりテロが頻発する首都アルジェでは、ヒジャブ着用を強制するポスターがいたるところに貼られるように。従うことを拒むネジュマはある出来事をきっかけに、命がけでファッションショーを行うことを決意する。
アルジェリア、サハラ砂漠。そこに佇む一軒の雑貨店。そこはマリカという女性が一人で営んでいる。ほとんどの営業時間中に客が来ることはなく、ネコと共に時間を過ごす。たまにトラックの運転手や旅人がやってくるとコーヒーやおやつを提供して、他愛もない世間話に興じる。日が暮れると、砂漠の真ん中の雑貨屋に灯されるろうそくだけが光を放つ。そして彼女は自分の人生を語りだすのだった。そんなマリカの日常生活を、カメラは時に鮮やかに時に幻想的に捉え続ける。