1974年、フランコ政権末期のスペイン。バルセロナを追われた料理人フェルナンドとアルベルトの兄弟は、友人フランソワの伝手でサルバドール・ダリの住んでいる海辺の街カダケスに辿り着く。彼らを迎えたのは魅力的な海洋生物学者のロラ、そしてその父―ダリを崇拝する、レストラン「シュルレアル」のオーナーであるジュールズだった。「いつかダリに当店でディナーを」をスローガンに、ありとあらゆる無謀な試みに奔走しながら、情熱を謳い続けるジュールズ。やがてそのカオスはフェルナンドの料理に新たな風をもたらし、世界規模の革命的シェフの誕生を呼ぶことになる。
フランス西部の都市・アングレーム。弁護士のローラ(リュディヴィーヌ・サニエ)にはちょっと困った2人の兄がいる。眼鏡士のブノワ(ジャン=ポール・ルーヴ)と解体業者のピエール(ジョゼ・ガルシア)。三兄妹は死別した両親の墓参りで月に一度は集まることが習慣になっている。ある日、ブノワの三度目の結婚式、大遅刻をしてきたピエールの失礼なスピーチが原因で兄弟喧嘩が勃発。そんな中、ピエールは深刻な仕事のトラブルを抱え、新婚早々ブノワは妻とすれ違うことに。そして、離婚調停の依頼人だったゾエール(ラムジー・ベディア)との恋が始まったローラは病院で“ある事実”を告げられて……。兄と妹、夫と妻、親と子――家族をめぐる様々な問題にぶつかりながらも、日常をひたむきに生きるちょっと可笑しな大人たちの姿が胸を打つ。ほろ苦くて、あたたかい、家族の絆をめぐるフランス流ラブ&コメディ!
ライアンは殉職した父の遺志を継ぎ警官となったが、臆病な性格が災いし仕事ではいつもドジばかり踏んでいる。その日も取り逃がした犯人を追っている途中にゴミ箱に突っ込み、おまけにネズミに噛まれてしまう。噛まれた跡を医者に看てもらうと、ネズミから感染する珍病にかかっており、なんと余命が残り30日だと告げられる。今まで真面目に生きて来たライアンは残り少ない人生を楽しむため、麻薬組織のボスであるテディから金をだまし取りラスベガスで豪遊する。しかし、父を死に追いやったのがテディだとわかり、ライアンは職場に復帰。テディへの復讐を誓い、文字通り命知らずのハチャメチャ捜査で麻薬組織を追い詰めるが―。