鳴かず飛ばずのフォトグラファー、小山田は、読者モデルのユカと出会う。次第に距離を縮めていく2人だが、ユカが小山田に体を許すことは決してなかった。そんな中、小山田が撮った彼女の写真が、2人の運命を大きく変えることになる。
顔の傷が原因で、子供時代から執拗ないじめの被害者であったカノ。トラウマと言い知れない不平等に苦しむ彼女は、深く傷ついた感情を常に引きずっていた。運命が織り成す様々なシナリオの中で、次々と展開する出来事に導かれ、カノは自身の秘められた可能性を見出す。そして、貧しさにあえぐ村の生活から抜け出し、より明るい未来を目指す決意をする。しかしながら、母親が壊滅的な出来事に巻き込まれたことで、カノは過酷な道を行くことを強いられる。その結果、彼女の人生の軌道は永遠に変わってしまうことになる。
高校3年生の椿(湯川ひな)は、将来について考えなければいけない時期をむかえていた。しかし椿は他の人とは違う環境にいた。椿の父・秀明(マツモトクラブ)は4年前に小学生を殺害する事件を起こして消息を絶ち、もう死んだと思われていた。ある日、秀明に似た男が公園で子供に声をかけたと目撃情報が入る。しかし男は別人だった。警察に思いを吐露する椿。「私、目撃情報を聞いて『お父さんが生きていて嬉しい』と思っちゃったの。また小さい子が襲われかけたのに、私の心もお父さんみたいに壊れているのかもしれない」2年後、椿の弟が行方不明になる事件が起こる。SNSに「卑劣な殺人犯の息子を殺害した」と犯行声明が出される。だが犯行声明はイタズラで、弟は無事だった。しかし今度は、弟を心配して出てきたであろう秀明が目撃されたという情報が入り…。