19世紀のロンドン。妻サラと暮らす弁護士のガブリエルは残業代ももらわず働き詰めだが、メイドへの給料支払いに困るほど困窮していた。ある夜、友人医師ジキルから、とある遺言状の保管と執行を頼まれる。それは、ジキルが亡くなった際の財産は、彼の恩人ハイドという男性に遺贈するという内容だった。翌日ガブリエルは、ニューカム警部に求められてジキルの研究室に向かうと、銃声が聞こえ地下に籠っていたジキル氏は亡くなっていた。彼には連続殺人の容疑があり、目撃者もいるという。さらにガブリエル宛の手紙には、“万病に効く研究薬を試した結果、別人格となって殺人を犯した”という衝撃の告白が綴られていた。警察側は、ジキルが逮捕前に自殺を選んだとみるが、ガブリエルは善良な医師だった彼が殺人を犯したとは思えず、真犯人捜しに奔走するのだが…。
1937年。アルカトラズ島の監獄で一人の囚人が自らの喉を切り裂き、死に果てた。それから5年。父親からの資産を受け取るため、信頼に足る機関での在職証明書が必要なチャーリーは、コネを使いアルカトラズ刑務所の刑務官となった。彼が配属されたのは、懲罰房として使用されている退廃的な雰囲気が漂うD棟。前任者が残した囚人記録に疑問を抱いたチャーリーは、先輩のアルに問いただすが、記録に残らない懲罰があるのだと言い含められてしまう。その後、夜勤明けのチャーリーを待ち受けていたのは、前夜、13番房に収監された囚人ビリーの変わり果てた姿で…。