老舗出版社グラントンに勤めるベッカは、亡きアトウッド夫妻の小説「恋人たちの冒険」シリーズの大ファン。だからこそ、その権利を持つグラントンに強い愛着を抱いていた。しかし今、ライバル社ブリッジ出版による買収話が持ち上がり、グラントンは存亡の危機に瀕していた。そのことを知ったベッカは、アトウッド夫妻の作品が踏みにじられることを恐れ、未発表の“幻の最終巻”を見つけ出し、会社を救おうと決意する。そんな折、偶然出会ったスター俳優のリーがシリーズの映画化を熱望し、グラントンに交渉を持ちかけてくる。買収を阻止する唯一の策と判断した上司のジェフリーは、ベッカにアトウッド夫妻ゆかりの地・アルカニアへ向かうことを提案。翌朝、ベッカはリーと共に現地へ。そして夫妻の弟でアトウッド作品の権利を持つフレッドから、映画化の承諾を得ようと奮闘するのだが…。
両親を火事で亡くし、故郷に戻ったバツイチのヘザー。だが、腹違いの姉グウェンはヘザーの帰りを待つことなく葬儀を終わらせ、夫ジェィソンと遺品の整理を始め、家を売却しようとしていた。グウェンは昔から意地悪く、姉妹は不仲だった。ヘザーは気分転換にと街を散策しに出かけるも、急な自転車の不具合により、危うく命を落としそうになる。その時、高校時代の同級生で消防士のベンが彼女を間一髪救う。そんな様子を見物人に撮られ、その動画がSNSで拡散されたことからベンは一躍、街のヒーローに。更にヘザーはそんなヒーローに助けられたヒロインだと、時の人となる。だが、そんなそんな状況をよく思わない人物がいた。それは、ヘザーの別れた元夫リチャードだった。