母親と喧嘩をした高校生の文也は、勉強もせずに居眠りを始め、気が付くと舞台の上にいた。そばには見知らぬ男がいて、「今日がお前の執念場だ。ここを逃したら一生後悔することになるんだぞ」と進言してくる。やがて、同級生で幼馴染のくるみが現れ、さらには、クラスメイトのゆりえも現れる。そして、二人からどちらと付き合うか決めろと迫られる。夢なのか現実なのか理解できない中、男はこれが現実であり、俺は30年後のお前だと話す。そして今いる場所は、様々な思い出を追想し、その時選択した内容を変えられる場所だったのだ。高校生の文也と、30年後の文也。二人は、よりよい人生を送るために、自分の未来を変えることができるのだろうか?
精神科医の貴志は6年前に亡くした妻の薫のことが忘れられず、妻のことを思ってはむせび泣き、薬で精神を安定させる日々を過ごしていた。貴志のもとへ患者としてやってきた綾子は、医師と患者の関係を超え、貴志に寄り添うようになる。しかし、亡き妻への思いが断ちきれない貴志に、綾子は嫉妬心を燃やし、貴志への独占欲をふくらませていく。