シングルマザーのジョアンは短大英文学教授の職を得たが、そのために高校3年生で転校せざるを得なくなった娘リリーのことが心配でならない。一方のリリーもまた、新しい高校でうまくやっていけるか不安だったが、すぐさま友達ができ、特にニヒリズムな書籍「ゼニス」を信奉するバイオレットに心酔していた。ある日、ふとしたアクシデントから同級生アマンダの反感を買ってしまったリリー。翌日登校すると、前夜に車ごと崖から落ち、アマンダが意識不明の重体になったと聞かされ衝撃を覚える。その後もバイオレットとより親密になっていくリリーは、次第に母親へも反抗的な態度を取るように。そんな娘の様子を見て、すべてはバイオレットの影響ではないかと、ジョアンは不安に駆られる。
心臓外科医のキャシーは弁護士の夫デイビッドと高校生の娘エイプリルの3人暮らし。忙しいながらもそれぞれの友人を夕食に招待するなど、幸せな日々を送っていた。しかしその日常も、デイビッドが遺体で発見されたことで一変する。遺書があったことから警察は自殺と断定、これ以上の捜査には消極的な姿勢を見せる。夫を信じ、自殺はありえないと否定するキャシーは、遺書に書かれていた暗号を読み解き、とある本の中から鍵を発見。さらにエイプリルが花壇でボイスレコーダーを見つけたことから、デイビッドの死が何者かによって自殺に偽装されていたことを確信する。