夫と娘の萌花と3人で中古の一軒家に越してきた萩乃。家庭に恵まれなかった彼女にとって、夢に見た幸せな家庭。しかし、ある日外出中の萩乃に萌花の悲痛な声で助けを求める電話がかかってくる。「ショートケーキとコーラ、買ってきて」慌てて帰宅した萩乃が目にしたのは、荒れ果てた我が家と洋服をずたずたに切り裂かれた萌花、そして萌花に馬乗りになって大きな鋏を握りしめた見知らぬ少女の姿だった。その少女の名前は<ちーちゃん>。かつてこの家に暮らしていたが、ある事件を起こして町を去ったはずだった。彼女の存在が、一見幸せに見えた萩乃たち家族が押し隠そうとしていた「毒」を暴き出し、悪夢のような日々の幕開けを告げる・・・。
母親と喧嘩をした高校生の文也は、勉強もせずに居眠りを始め、気が付くと舞台の上にいた。そばには見知らぬ男がいて、「今日がお前の執念場だ。ここを逃したら一生後悔することになるんだぞ」と進言してくる。やがて、同級生で幼馴染のくるみが現れ、さらには、クラスメイトのゆりえも現れる。そして、二人からどちらと付き合うか決めろと迫られる。夢なのか現実なのか理解できない中、男はこれが現実であり、俺は30年後のお前だと話す。そして今いる場所は、様々な思い出を追想し、その時選択した内容を変えられる場所だったのだ。高校生の文也と、30年後の文也。二人は、よりよい人生を送るために、自分の未来を変えることができるのだろうか?
広島県福山市。とある高校三年生たちは18歳で新成人になるという人生の岐路に立たされていた。主人公の愛理は新聞部に所属。毎年行っている街の観光PRポスターの制作を楽しみにしていたが今年は中止になってしまう。代わりのPR企画を提案しようとクラスに協力を呼びかけ、愛理はみんなの協力の元、ある一つの答えに辿り着く。将来、恋愛、友人との関係。自身の未来に思い悩む18歳を切り取った、眩い青春の成長物語。