借金まみれで困っている映画監督のヤマモトは、女優の範田紗々を騙してAVに復帰させ、その売り上げで一気に借金返済することを目論んでいた。カントクは紗々を主演にしたドキュメンタリー映画を撮ると騙し、密着撮影を開始する。まずはカラオケボックスでのインタビュー。紗々のこれまでの生い立ち、女優としての遍歴などを、軽妙なトークで面白く展開する。その後、紗々のプライベートの話に移るため、場所をラブホテルに変更するカントク(紗々は「何でラブホ?」と疑問を呈す)。紗々がトイレに立った隙に、飲み物に特殊な催淫剤を入れるカントク。それを飲んでしまう紗々。ラブホテルでもインタビューは続く。センスのいい笑える下ネタトークの応酬。さらに話題は芸能界・映画界・AV業界のヤバい下半身問題へ。しかしやがて催淫剤が効力を発揮し、紗々はエロ全開になり…。
中学三年生の冬に両親が他界し、地元の大地主に養子として引き取られた雪那(ゆきな)は、高校生活が始まると同時に学校を休みがちになる。雪那の異変に気付いた幼馴染の同級生・馨(かおる)は、雪那を取り巻く現実を知り自分の無力さに苛まれていた。16歳の夏。田舎町を少し外れた夕暮れの道路で、雪那は交通事故に遭ってしまう。彼女が目を覚ましたと聞き病院に駆けつけた馨が目にしたのは、記憶を失った幼馴染の姿。他愛ない会話が弾む休み時間。いつもと同じメンバーで過ごす放課後。当たり前に続くはずだった時間が二人に訪れることはなかった。10年の歳月が経った冬の東京。喪失感と後悔を胸に秘めたまま、一人暮らしていた馨は、偶然雪那と再会する。「私と一緒に、嘘をついてくれませんか?」全てを抱えたまま生きてきた青年が、全てを忘れてしまった幼馴染と再び故郷へ帰る。ひとつの嘘と共に―
出会いと別れが交錯する命の現場で紡がれる「わたしたち」の物語――舞台は九州・熊本の看護師養成機関。幼い頃に母親を病気で亡くした学生、木津川あかねは、大学を中退した幸助、元居酒屋店員の俊夫、シングルマザーの玲子ら様々な事情を抱えた仲間と学内演習に励んでいた。そしてついに迎えた病院での実習。古村という患者の担当となり、病状の深刻さに戸惑いながらも交流を深めていくあかねだったが、その矢先、あかねの些細なひと言が原因で、古村が心を閉ざしてしまう……。それまで日々の実習や実習記録の提出に追われ、看護とは何かを見失っていたあかね。だが古村の葛藤に触れ、大切なのは、患者の本当の苦しみに寄り添うことだと気づいた彼女は、古村の願いを叶えようとする――。
顔の傷が原因で、子供時代から執拗ないじめの被害者であったカノ。トラウマと言い知れない不平等に苦しむ彼女は、深く傷ついた感情を常に引きずっていた。運命が織り成す様々なシナリオの中で、次々と展開する出来事に導かれ、カノは自身の秘められた可能性を見出す。そして、貧しさにあえぐ村の生活から抜け出し、より明るい未来を目指す決意をする。しかしながら、母親が壊滅的な出来事に巻き込まれたことで、カノは過酷な道を行くことを強いられる。その結果、彼女の人生の軌道は永遠に変わってしまうことになる。
女優を目指しながら、東京のバーでホステスとして働く30歳の主人公。恋人に裏切られて夢も崩壊した彼女は、5年間連絡をしていなかった実家へと帰省する。恋心を持っていた旧友との再会も果たすが、同時に受け止めたくない過去や事実が彼女の前に立ちはだかる。
オムニバス形式で送る【B級】ショート・パルプフィクション【第一章】大都会・新宿の片隅にひっそりと棲息する名無しの「探偵」(裏地圭)は、大会社の重役から家出した自分の娘を探してほしいという依頼を受ける。その娘・麻耶(NAGI)との出会いが、探偵をキナ臭い争いに巻き込んでいく。【第二章】親友同士の花田(仁也)と風間(斎藤嘉樹)は、花田を借金漬けにして破滅させた暴力団組長・寺光(真柴幸平)を拉致し、山奥で殺害しようと計画を実行する。しかし、風間が花田を思いとどまらせようとしたことから、二人の間に亀裂が生じ……。【第三章】探偵がついに探し当てた麻耶は、ある理由により親元に帰ることを拒否した。そして音信不通になっている恋人の存在を明かし、その男となら一緒に海外へ脱出するという。探偵は麻耶の恋人を探すため、再び歌舞伎町に舞い戻る。