厳格なカトリックの家庭で育ち、生まれつきの心臓病に苦しんでいたマイータは、医師と神父の顔を持つ婚約者の父から多大な援助を受け、見知らぬドナーからの心臓移植によって九死に一生を得るが、術後、胸の中で刻まれる新たな鼓動に呼応するように、これまでの保守的な自分からは想像もつかない野性的な性欲と未知の衝動に突き動かされる。ドナーの恋人であったリコとの出会いを通じて、自分の心臓の主がアンジェリカという名の高潔な教師であったことを知った彼女は、婚約者の激しい反対を押し切り、何かに取り憑かれたように彼女の生前を調べ始めるが、そこで発見したのは、聖職とも言える教師の仮面の裏でアダルトサイトに自らの情事を晒し、欲望のままに生きるアンジェリカの衝撃的な姿であった。動画に導かれるように背徳的な快楽に溺れ、リコとの距離を縮めていくマイータは、やがてアンジェリカの不可解な死の裏側にある衝撃的な真実に直面することに…。
模範囚だけが入所を許される特別な施設<マーリカヤ刑務所共同体>へ移送されたカーラ。そこでは「HOPE」と呼ばれる、極秘の社会復帰プログラムが実施されていた。カーラの世話役は、美しくミステリアスなリラ。カーラはリラの不思議な魅力に引き込まれ、魅了される。ある晩カーラは、リラと数人の受刑者たちが、美しく着飾って施設を出て行く光景を目撃する。受刑者たちは、HOPEプログラムの一環として、秘密裏に外で顧客に性的なサービスを提供していた。それを知ったカーラはリラに、自分も連れて行ってほしいと強く頼み込む。リラは、自分が監督役となることを条件に、カーラを連れて行くのだが―。
1980年代のフィリピン。反体制派と軍の激しい衝突が続く不穏な時代に、エマとサンドラは出会った。元反政府軍のエマと教師のサンドラ。それぞれ戦火で夫を亡くした二人は、深い悲しみを抱えていた。毎週同じ曜日に墓参りをし、偶然の再会を重ねるうちに、二人は互いの痛みを分かち合い、友情を深めていく。たまに食事を共にし、他愛のない会話で笑い合う時間は、彼女たちにとってかけがえのないものとなっていった。だが、サンドラの家にエマが泊まったある夜、サンドラはエマに対して友情以上の感情が芽生えていることに気がつく。それは、悲しみを超えて育まれた、新たな愛の始まりだったー。