都会のオフィスで働くデニースは、慢性的な性欲不満を抱えていた。恋人との情事は中途半端に終わり、友人に不満を漏らす日々。そんなある日、骨董屋にある一脚の重厚なアンティークの鏡台(ドレッサー)を見つける。一目で気に入った彼女は、そのドレッサーを手に入れることに。その晩、早速鏡に向かい、指先で自分を愛でるデニース。鏡に映る自分自身の美しさに狂おしいほど魅了された彼女は、鏡に促されるように自分を慰め、いつしか自分に語りかける。 「あなたはキレイ。他人は要らない」この日を境に、デニースは鏡に導かれるように、自慰行為を繰り返すようになる。現実の男たちを「役立たず」と切り捨て、鏡台が演出する陶酔の世界へと深く沈んでいく彼女。自己愛と快楽の境界線が曖昧になっていく中、デニースの日常は少しずつ、しかし確実に変質していき…。