父と共にパリのレストランを切り盛りする美しきエラ。ある日、彼女の前に現れた謎めいた男アベルを、一晩限りの見習いとして雇い入れる。しかし閉店後、彼は店の売上金と共に姿を消した。怒りに震え、彼を追ったエラが辿り着いたのは、パリの暗部に潜む地下の秘密賭場。そこでアベルは、奪った金をチップ代わりに「賭けに興じろ」と彼女を誘う。抗いがたい狂気の中、初めて勝負のテーブルに就いたエラを襲ったのは、かつてないほど濃密な高揚感だった。ギャンブルに命を焼くアベルの、自己破壊的な色香にどうしようもなく惹かれてゆくエラ。二人はやがて、溺れるように激しく身体を重ねていく。彼を破滅から救いたいという切なる願いは、皮肉にも彼女自身を、戻ることのできないセルクル(博徒の輪)の深淵へと引きずり込んでゆく。単なる一晩の賭けとして始まった二人の関係は、やがて互いの身を滅ぼすほどの、狂おしい愛欲と情熱へと変貌してゆく――。