飼われるという感覚が、少女の孤独を埋めていく。高校生の愛(伊藤かな)は、東京の片隅に母親と二人きりで暮らしていた。父親は女をつくりどこかへ消え、母親はお酒に溺れ、愛を顧みる者は誰もいなかった。修学旅行先で訪れた香港でも友達のいない愛はたった一人で深夜の繁華街をさまよっていた。歩きつかれた愛はタクシーに乗り、帰ろうとするがタクシーは繁華街から離れ郊外へと車を走らせていく。そして寂れた一軒家の前に止まると愛を無理やり家に押し込み、広東語で怒鳴り散らし服を脱げと命令する。一方、失踪を知ったクラス担任の橋本(竹中直人)は単身香港にのこり愛の行方を捜すのだった・・。香港の片田舎に監禁された愛は、言葉の通じないボウ(トニー・ホー)との生活が始まった・・。