スコットランド沖のフラナン諸島。絶海に浮かぶ無人島アイリーン・モア島に、3人の灯台守がやって来る。これから6週間、寒風吹き荒ぶこの島で灯台をともし続けるのが彼らの仕事だ。メンバーは、灯台守を25年続けているベテランのトマス、短気で粗暴な大男のジェームズ、まだ新米の若者ドナルド。3人の静かで退屈な日々は、嵐の夜の翌朝、破られることになる。ドナルドが、流れ着いたボートと漂流者を発見。崖下に降り、ボートに積まれていた木箱を引き上げようとしていると、死んでいると思っていた漂流者が突然襲いかかってくる。身を護るため必死で抵抗したドナルドは、逆に漂流者を殺してしまった。そして木箱を開けてみると、中には金塊がぎっしりと詰められていたのだ。思わぬ成り行きに動揺する3人の脳裏に、ドス黒い欲望が沸き上がってくる。死体を処分して、何も無かったことにすれば、金塊は自分たちの物になる……。だが3人のそんな想いをあざ笑うように、島にロックとボラという男たちが現れる。あの漂流者と木箱を探していた2人は、トマスたちの嘘を見破り、凶暴な正体をむき出しにする。血みどろの戦いの果て、気がつくと3人の前には、ロックたちの死体が転がっていた……。死体を海に捨て、すべては片付いたはずだった。だが、誰もが罪の意識に怯え、男たちの精神状態は限界に達してゆく。幻覚に追い立てられ、狂ったように暴れるジェームズ。疑心暗鬼は深まり、仲間だった3人は敵同士となり、自分だけが助かろうとあがきはじめる。そして遂に、破滅の時は訪れた……。
ホワイトハウス、陥落。”鉄壁の要塞”ホワイトハウスが、たった13分で占拠され、15分後には敵を守る【難攻不落の要塞】となった。前代未聞のテロを遂行したアジア人テロリストの要求は二つ。「日本海域からの米国第七艦隊の撤収」「韓国と北朝鮮の間にある軍事境界線(非武装中立地帯)から米軍28,500名の撤退」。大統領を人質に取られたうえ、特殊部隊の突入も失敗、ペンタゴン最高司令部は絶望的な苦境に立たされる。誰もが諦めかけたその時、一人の男が内部への侵入に成功する。かつて大統領専任のシークレット・サービスとして活躍していたが、大統領夫人の命を守れず、今やデスクワーク専門でくすぶっていたマイク・バニング。彼に託せるのか?逡巡するペンタゴンにバニングは告げる。---「必ず、救出する」“タイムリミット”が刻一刻と迫る中、ただ一人、巨大な要塞の“深部”へと向かう。テロリストに隠された真の目的がある事を知らずに・・・。