「…そうか、私は栃木で死ぬのか。」世界の終焉を告げる予言がメディアを駆け巡っていたある日、栃木県の某所に集められたアイドルグループ・イブニングローリーは配信ライブとミュージックビデオの撮影のために合宿を行う予定となっていた。ところが合宿は初日からメンバーやスタッフが失踪するトラブルが発生。日頃からメンバー間での折り合いがつかないメグ(桃果)は我慢の限界を迎えグループからの脱退を決意する。翌朝、メグはメンバーの制止を振り切って合宿所を後にするが、その道中で失踪していたメンバーのハル(ブラジル)の変死体と遭遇、その直後謎の怪電波に襲われたメグも自らの死を予感するが、これはその後のメグとイブニングローリーに降りかかる出来事のプロローグに過ぎなかった…。
ロックデュオ「チカチーロンズ」のボーカル・信太はある日の対バンライブでギターの直也にドタキャンを食らわされる。路頭に迷う信太に救いの手を差し伸べたのはシンガーソングライターの月見ゆべしだった。売れない、金ない、時間ない、三十路同士の二人は共鳴し、やがて信太はゆべしのマネージャー・・・そして恋人となる。しかしメジャーに進出させたい信太と自分のスタイルを頑なに曲げないゆべしの溝は日に日に深まっていくばかりで…。
楽器の部品会社で働くサラリーマン・鈴木良一(長谷川博己)は、以前はロックミュージシャンを目指していたが挫折し、それ以来うだつのあがらない毎日を過ごしていた。同僚の寺島裕子(麻生久美子)に想いを寄せているが、小心者すぎてまともに話すこともできない。ある日、良一はデパートの屋上で一匹のミドリガメと目が合い、運命を感じる。あきらめたロックミュージシャンへの道、裕子への想い・・・良一の人生を取り戻すために必要な最後の欠片<ピース>、それが・・・そのミドリガメだった!そのミドリガメ・ピカドンとの出会いが転機となり、良一の人生は怒涛の展開をみせ、日本じゅうを巻き込んでいきー。そしてそれは謎の老人(西田敏行)と言葉を得たおもちゃたちの住む、不思議な地下の世界にまで席巻していく。ーその半年後、来る東京オリンピックのために作られた「日本スタジアム」で行われている、熱狂した観客に包まれた大人気ロックスターのライブ。そのスターは、自信に満ち溢れ、きらびやかに変貌した良一だった。そしてそんな良一を客席から見守る裕子。良一、裕子、ピカドン、謎の老人、おもちゃたち。愛を奪い返そうとする彼らの想いは、愛を背負った巨大な怪獣【LOVE】を東京の街に出現させる。
天才的な寿司職人の娘として生まれたケイコ。寿司職人を目指して修行の日々を送る彼女は、家を飛び出し、とある温泉旅館で働くことになった。そんなある日、宴会のため旅館に宿泊していた小松製薬の社長に恨みを抱く男が出現し、宴会の寿司を究極の殺戮生物デッド寿司へと変えてゆく。