民族の名を呼ぶどころか、自分の名も改名してこそ生き残ることができた混乱した時代、1940年代の日本統治下の京城…。朝鮮に駐屯して以来、日本の軍部は新羅千年の象徴と呼ばれた石窟庵の本尊仏像の眉間白毫相と呼ばれた「東方の光」を探すため血眼になっていた。ついに日本軍部の最高権力者である総監は数年間の執拗な努力の末、「東方の光」を得ることになり、勝利を祝うと同時に、一日も早く本国である日本に移送するための「東方の光」歓送会を開催することになる。一方、前途有望な財力家として知られているが、実際は千の顔を持つ、京城最高の詐欺師である「ボング」(パク・ヨンウ扮)。彼は「東方の光」を手に入れるため、猫かぶり100段の京城第一ジャズ歌手「チュンジャ」(イ・ボヨン扮)に「東方の光」歓送会に同行しようと、高価なダイヤの指輪を武器に彼女を誘惑する。しかし彼女も京城第一の泥棒「ハマナス」で「東方の光」を盗もうという夢を持っている。相手の正体が分からないボングとチュンジャは、異なる魂胆では値段をつけられない高価なダイヤモンド「東方の光」を手に入れるために、各自野心に満ちた作戦を始めるが…。
80年~90年代に韓国で起きた“三大未解決事件“のひとつで、小学生5人がカエルを捕りに行ったまま失踪し、11年後に白骨死体で発見されるも、2006年に時効が成立した事件を題材にした作品。事件解決の糸口を突き止めるべく奔走する者たちが真相に近づくまでの過程がリアルに描き出され、韓国では興行収入2週連続1位を記録。
交通事故の現場で目覚めた男は、すべての記憶を失っていた。鏡に映る自分の顔も、名前も、全てがしっくりこない。しばらくすると、男はまた馴染みのない場所で目を覚ます。今度は先ほどとは違う顔で。やがて彼は12時間ごとに違う人間の体に入れ替わっていることに気づく。そして突如として、謎の女が彼に銃口を向ける。一体なぜ?何が起きているのか?そして本当の自分は何者なのか?
1969年、ベトナム戦争は韓国にも暗い影を落としていた。全身の麻痺が進む難病を抱えた彫刻家ジュングは湖畔で療養していた。生きる希望も失った夫を見かねた妻は、創作意欲を取り戻させようと、町娘ミンギョンを連れてくる。アトリエでミンギョンをモデルに創作を再開したジュングは活力を取り戻し、ミンギョンもまた家庭生活の辛さから解放され本来の明るさを取り戻しつつあった。ふたりは深い絆で結ばれていくのだが・・・。