夫に先立たれ、娘と二人暮らしの大塚真名美(円城寺あや)。ある日、そんなくたびれた大塚薬局に常連客がついた。冴えない女子中学生の永作恵美(小林香菜)だ。同じクラスの男の子に片思いをしていることを真名美に打ち明ける。真名美の脳裏には初恋の記憶がよみがえる。恵美にアドバイスをしているうちにいつしかヒートアップしてしまう真名美、そして時を超えて二人の思いは交錯するのだった。
君と、君の制服が、本当に好きだった。深夜の工場勤務業で生計をたてる荒井昌一(園部貴一)。世間からはじかれたような錯覚の中、後戻りの出来ない年齢になった自分に対して半ば諦めを感じている。そんな彼には、コンプレックスがあった。それは、制服を着た女子としか向き合えないというコンプレックス。ある日の真夜中、衝動的に女子高生・小塚愛(清瀬やえこ)を車に乗せ、拉致してしまう昌一。特異なフェチズムを持ちながら、もがき葛藤する男と、制服を着ることで自分になれる少女。二人が向かう先々で出逢った人々。そして、日常生活から突然彼ら二人を失った周りの家族や友人たち。それぞれの想いが歪んだり、交差したりしながらも、様々な方向へゆっくりとうねる様に変化していく不思議な数日間が始まった・・・・・・。