英国の諜報機関GCHQ(政府通信本部)で働くキャサリン・ガンはある日、米国の諜報機関NSA(国家安全保障局)から、英米がイラク侵攻を強行するため、国連安全保障理事会のメンバーに対するスパイ活動を指示するという内容のメールが送られてきた。メールの内容が英国「オブザーバー」紙の一面を飾り、諜報機関GCHQでは、リークした犯人探しが始まる。果たして、キャサリンは有罪か、それとも無罪か。しかし、驚きの結末が待っていた。
19世紀のフランス。若き軍人エルヴェは、美しいエレーヌと恋に落ち結婚する。幸せな新婚生活もつかの間、エルヴェは蚕の調達のため、遥か極東の地・日本へ旅立つことに。見たことも聞いたこともない異国の地へ、遠く険しい道のりを進んだエルヴェだったが、案内された小さな村で、取引相手の妻として仕える絹のような肌を持つ謎めいた少女に魅せられる。彼女を忘れられず、命を賭けて何度も日本へ渡るエルヴェ。そんな夫を静かに見守り、変わらぬ愛で彼の帰りを待ちわびるエレーヌ。ふたりの愛はどこに辿り着くのか・・・?エルヴェが最後の旅を終えたとき、一通の日本語の手紙が彼のもとに届くのだが・・・。