ある日突然、まだ中学生の少女が死んでしまった。スーパーで万引きしようとしたところを店長に見つかり、追いかけられた末に車に轢かれたというのだ。娘のことなど無関心だった少女の父親は、せめて彼女の無実を証明しようと、店長を激しく追及するうちに、その姿も言動も恐るべきモンスターと化し、関係する人々全員を追い詰めていく。『新聞記者』『MOTHER マザー』のスターサンズが、『ヒメアノ~ル』『愛しのアイリーン』などで、衝撃と才能を見せつけた監督・吉田恵輔とタッグを組み、現代の「罪」と「偽り」そして「赦し」を映し出す、吉田恵輔監督オリジナル脚本で挑むヒューマンサスペンス。観る者の心臓をあわだてる悪夢のような父親・添田充を、7年ぶりの主演映画となる古田新太が演じる。土下座しても泣いても決して許されず、人生を握りつぶされていくスーパーの店長・青柳に、古田新太と実写映画初共演となる松坂桃李。その他 出演者には、田畑智子、藤原季節、趣里、伊東蒼、片岡礼子、そして寺島しのぶなど実力派俳優から、眩しいまでの才能を放つ若手までが揃った。この現代に生きるすべての人々の、誰の身にも起こりえる出来事に鋭く視線を向けた監督・吉田恵輔の「脚本」に俳優陣がケレン味なく体当たりした。
東都新聞記者・吉岡は、送り主不明の「医療系大学の新設」に関する極秘文書を元に、許認可先の内閣府を洗い始める。ほどなく神崎というキーパーソンに行き当たるが、神崎は投身自殺を遂げてしまう。一方、内閣情報調査室(内調)に勤める杉原は政権を守るための情報操作やマスコミ工作に明け暮れていた。しかし、外務省時代の尊敬する上司・神崎の死を通じて、官邸が強引に進める驚愕の計画を知ることになる。それぞれの全人生を賭けた、二人の選択とは!?
都会のど真ん中で、次々と起きる変死事件。現場では、必ず黒スーツの男が目撃される。男の名は宇相吹正(松坂桃李)、ある電話ボックスに殺してほしい理由と連絡先を残すと、“願い”を叶えてくれる男だ。ただし、依頼人の殺意が純粋でないと、恐ろしい事態を招くという。さらに、ターゲットは確実に死に至るのだが、その死因は病死や自殺に事故――そう、宇相吹の犯行は、〈見つめるだけで相手を死に追いやる〉ため、罪には問われない〈不能犯〉なのだ。果たして、その手口とは――?
太平洋戦争末期、戦況が困難を極める1945年7月。連合国は日本にポツダム宣言受諾を要求。降伏か、本土決戦か―――。連日連夜、閣議が開かれるが議論は紛糾、結論は出ない。そうするうちに広島、長崎には原爆が投下され、事態はますます悪化する。“一億玉砕論”が渦巻く中、決断に苦悩する阿南惟幾(あなみ これちか)陸軍大臣(役所広司)、国民を案ずる天皇陛下(本木雅弘)、聖断を拝し閣議を動かしてゆく鈴木貫太郎首相(山崎努)、首相を献身的に支え続ける迫水久常書記官(堤真一)。一方、終戦に反対する畑中健二少佐(松坂桃李)ら青年将校たちはクーデターを計画、日本の降伏と国民に伝える玉音放送を中止すべく、皇居やラジオ局への占領へと動き始める・・・。
若きヴァイオリニスト香坂のもとに、解散した名門オーケストラ再結成の話が舞い込む。だが、練習場は廃工場、集まったメンバーは再就職先も決まらない「負け組」楽団員たちと、アマチュアフルート奏者のあまね。久しぶりに合わせた音はとてもプロとは言えないもので、不安が広がる。そこに現れた謎の指揮者、天道。再結成を企画した張本人だが、経歴も素性も不明、指揮棒の代わりに大工道具を振り回す。自分勝手な進め方に、楽団員たちは猛反発するが、次第に天道が導く音の深さに皆、引き込まれていく。だが、香坂は名ヴァイオリニストだった父親が死んだ裏には天道が関係していた事を知り、反発を強めてしまう。そして、迎えた復活コンサート当日、楽団員たち全員が知らなかった、天道が仕掛けた“本当”の秘密が明らかになる――。
何事もチャレンジする前に「自分は・・・無理だ」とあきらめてしまう自己完結型童貞男・遼太郎、29歳。でも自分を変えるために、意を決して初めて風俗に行くが、緊張のあまり過呼吸になってしまう。そこで、純粋で人のために役立ちたい風俗嬢・かよにやさしく介抱されたことで、一目惚れし、初めて恋という感情に気付く遼太郎。人の良いかよにどんどん魅了されていく遼太郎は、なぜ彼女がこの仕事をしているのかに疑問を持ち始める。知れば知るほど、好きになればなる程、自分の中で芽生えた感情は恋ではなかった。多くの男を相手にしているという事実と嫉妬。どうすることも出来ない無力さを痛感するが、次第に遼太郎は男としての決心を行動に表していく・・・。