新体操のスター選手として将来を期待されていた金城瑞穂(知英)は、練習中に脊髄梗塞で倒れ下半身麻痺となってしまう。競技人生を絶たれた彼女には、両親やアスレティックトレーナーの誉田哲二(落合モトキ)の思いやりを受け入れることができず、絶望と孤独に苛まれる。塞ぎ込む日々の中、ストリートミュージシャンの幼なじみ・柏原淳之介(稲葉友)と数年ぶりに再会し、「一緒に歌おう!」と誘われるが戸惑いを隠せない。瑞穂はギターを手にすることで少しずつ音楽に惹かれていき・・・人生がふたたび動きはじめた彼女が見た新たな夢とは?
下っ端ヤクザの原沢は、ボスの命令で当たると評判の“ユタ”を誘拐しにやってきた。ユタの経営するアパレルショップに入ると、アラサー女の深谷が万引き中!深谷はとっさに店長であるユタのふりをしたばかりに、勘違いした原沢に拉致されてしまう。その頃東京から沖縄に遊びに来た代理店勤務の橋元と、彼女の工藤。最初は上機嫌で観光を楽しんでいた橋元だったが、行く先々で謎の嫌がらせをうけるようになる・・・。
白髪の美しく高貴な上品さを漂わせる女性・白石弥生(黒木瞳)が香水店で2つの香水を見せながら常連客を相手に語っている「世の中には似て非なるものがたくさんある」。一方、華やかなセレブ達が集まっているバンケットホールで派遣社員として奮闘する若林恵麻(桜井日奈子)。高卒の恵麻は、いつか正社員になって、一流の仕事を与えられることを目標に頑張っていたが、後輩の見習い女性への上司のセクハラ行為を抗議したことで職を失ってしまう。自暴自棄になった恵麻は、夜の街のスカウトマンに連れられ「魔女さん」と呼ばれる弥生の店に足を訪れ、その店を手伝うことになった。ある日、金木犀の香り漂う男性・横山蓮(平岡祐太)と巡りあう。弥生に授けられた言葉と香りによって自分の人生を切り開くのは自分自身だと気づかされ、天職を探し求めるように香料会社で働き始める恵麻。すっかり香りの世界に魅了されていく恵麻は、営業先で蓮と再会することに―。魔女の香水『Parfum de prières(パッファンドプリエール)』の力に後押しされるように懸命に未来を切り開いていく恵麻の運命は、果たしてどんな風に変わっていくのだろうか?!