長年の海外生活を経て、フランスへ帰国したピアニストのマティアスは、かつての師であるエレナの誘いで、リヨンでの一連のピアノコンサートを共同で企画することになる。長らく待ち望んだ帰郷と再会は祝うべき出来事のはずだったが、自分の分身のような不思議な少年との出会いによって、マティアスの人生は奇妙な方向へと転じていく。かつて情熱的に愛した女性クロードへと導かれ、すでに不安定なマティアスの精神状態がさらに揺るがされていく…。
1971年。農家の娘デルフィーヌは、家族の束縛から離れ、経済的にも自立するためにパリに移り住む。ある日、偶然乗り合わせたバスで、女性解放運動家のキャロルと出会い、ふたりは情熱的な恋に落ちる。しかし、デルフィーヌの父親が脳卒中で倒れ、デルフィーヌは実家に戻って母親の農場を手伝うことになり、キャロルはデルフィーヌを追って農場で一緒に暮らすことを決めるが・・・
ベルギーとの国境にほど近い、フランス北部の街ルーベ。多様な民族が暮らすようになり、強盗・麻薬密売など凶悪犯罪が多発。75%が問題区域に指定され、45%が貧困にあえぐフランスで最も貧しい街。署長のダウードが率いるルーベ警察は、クリスマスの夜に起きた放火事件を捜査していた。しかし、事件の目撃者であるシングルマザーのクロードの証言が曖昧で、犯人捜しは難航していた。そんな中、クロードの通報により老女性の遺体が発見される。ダウードは、2つの事件に関わるクロードと、彼女と同棲中のマリーを署に連行するが―。