ニューヨーク州の小さな町で暮らすパーカー一家は、思慮深く、善良な人々として知られていた。厳格な父親・フランクの元、家族は静かに暮らしていたが、ある日、母親のエマが不慮の事故により亡くなってしまう。悲しみに暮れる中、美しい姉妹・アイリスとローズは、母親の代わりに一家を支えなくてはならなくなった。彼女たちに与えられた役割は幼い弟のロリーの面倒を見ることと、先祖代々一家に伝わる恐ろしい儀式を引き継ぐことだった……。折しも町を襲った嵐のせいで、木々はなぎ倒され、川は氾濫する。激しい雨に洗われた大地では、地元の医師・バローは奇妙な骨片を発見する。それは、パーカー家が抱えるおぞましい秘密へと続く手掛かりだった……。
ハンナとリブは親友同士。バックパッカーとして訪れたオーストラリアでお金に困り、荒れ果てた田舎にある古いパブ「ロイヤルホテル」に滞在してワーキング・ホリデーをすることになった。単なる接客バイトかと思いきや、彼女たちに待ち受けていた洗礼は、炭鉱で働く荒々しい男たちが店に来て起こすハラスメントや女性差別の連続だった……。楽観的なリブは店に溶け込んでいくが、潔癖なハンナは孤立し精神的に追い込まれ、2人の友情は徐々に崩壊していく。嫌な上司や泥酔する男たちなど身の毛のよだつような悪夢を描くという、女性側の視線に立って作られた新しいタイプのフェミニスト・スリラー。
名門大学を卒業したばかりのジェーンは、映画プロデューサーという夢を抱いて激しい競争を勝ち抜き、有名エンターテインメント企業に就職した。業界の大物である会長のもと、ジュニア・アシスタントとして働き始めたが、そこは華やかさとは無縁の殺風景なオフィス。早朝から深夜まで平凡な事務作業に追われる毎日。常態化しているハラスメントの積み重ね……しかし、彼女は自分が即座に交換可能な下働きでしかないということも、将来大きなチャンスを掴むためには、会社にしがみついてキャリアを積むしかないこともわかっている。ある日、会長の許されない行為を知ったジェーンは、この問題に立ち上がることを決意するが――。