自分の実力に絶対の自信を持つ高慢な遥は、走高跳で世界を目指し、有望スポーツ選手として活躍していた。だがある日、不慮の事故に合い、命は助かったものの二度と歩くことができなくなってしまう。将来の夢を絶たれた遥は、心を閉ざし自暴自棄になるが、周囲の人々に支えられパラカヌーという新たな夢を見つける―。きらめく水面を背景に、母の愛、淡い恋心、恩師との約束・・・そして、大切な人の想いを乗せて、どん底から道を切り開いていく。
若きヴァイオリニスト香坂のもとに、解散した名門オーケストラ再結成の話が舞い込む。だが、練習場は廃工場、集まったメンバーは再就職先も決まらない「負け組」楽団員たちと、アマチュアフルート奏者のあまね。久しぶりに合わせた音はとてもプロとは言えないもので、不安が広がる。そこに現れた謎の指揮者、天道。再結成を企画した張本人だが、経歴も素性も不明、指揮棒の代わりに大工道具を振り回す。自分勝手な進め方に、楽団員たちは猛反発するが、次第に天道が導く音の深さに皆、引き込まれていく。だが、香坂は名ヴァイオリニストだった父親が死んだ裏には天道が関係していた事を知り、反発を強めてしまう。そして、迎えた復活コンサート当日、楽団員たち全員が知らなかった、天道が仕掛けた“本当”の秘密が明らかになる――。
結婚式から7日後、仕事の引継ぎのため、以前の勤務地である金沢に戻った夫・鵜原憲一は、そのまま帰ってこなかった。お見合い結婚ゆえに、夫の過去をほとんど知らない禎子は、彼が失踪した理由も行先もまるで検討がつかない。夫は、なぜ、どこに、消えたのか…。暗闇の中にひとり放り出されたような不安を感じながらも、北陸・金沢へと旅立った禎子は、憲一が懇意にしていた地元名士・室田儀作社長を訪ね、そこで社長夫人の佐知子と出会う。そして、彼の行方をたどる唯一の手がかりを、田沼久子という受付嬢が握っていることを知った。禎子が真相に迫るにつれて、失踪に関わりのある人間が、ひとり、またひとりと次々に殺されていく。連続殺人事件の犯人は?そして、その目的とは…。すべての謎が明かされるとき、衝撃の真相が禎子を待ち受けていた。
日本返還直前の沖縄で、製糖工場に勤める男、ギルー(小林薫)は、西原親方(平良進)の養女マレー(青山知可子)を誘い出し関係を持つが、そのことが親方に知られてしまう。また、マレーが豚の化身であることを知ってしまったギルーは親方の怒りを買い、妹のチルー(戸川純)の助言で運玉森に身を隠す。ギルーは森の妖怪キジムナー(宮里榮弘)から特殊な手術を受け、超能力を授かり、義賊・ウンタマギルーとなって米軍倉庫や悪徳動物商会から武器や食料を盗んでは、独立派のゲリラや貧しい村人に分け与え、島中の人気者となる。そんなギルーを題材とした芝居に本人役で出演中、西原親方の槍が命中し、ギルーの超能力は失われてしまう。月日が流れ、製糖所ではギルーそっくりなサンラー(小林薫)が働いており、マレーも居る。そこに親方が現れて、沖縄の日本復帰を告げ、マレーを道連れにダイナマイトで自爆する。
芸能界の頂点に君臨するトップスターりりこ。しかし、りりこには誰にも言えない秘密があった。彼女は全身整形。「目ん玉と爪と髪と耳とアソコ」以外は全部つくりもの。整形手術の後遺症がりりこの身体を蝕み始め、美容クリニックの隠された犯罪を追う者たちの影がちらつく。さらには、結婚を狙っていた御曹司が別の女と婚約。生まれついての美しさでりりこの座を脅かす後輩モデルの登場。究極の美の崩壊と、頂点から転落する恐怖に追い詰められ、現実と悪夢の狭間をさまようりりこ。疾走の果てに、世の中を騒然とさせる事件へと繋がっていく・・・。