児童相談所で働く小春は、自転屋を営む実家で父と妹と祖父と4人暮らし。母に捨てられた過去を抱えながらも、幸せでも不幸せでもない平凡な毎日を送っていました。しかしある夜、怒涛の不幸に襲われ一晩ですべてを失ってしまいます。そんな彼女に手を差し伸べたのが、8歳の娘・ヒカリを男手ひとつで育てる開業医の大悟。優しく、裕福な大悟は、まさに王子様。「ただ幸せになりたい」と願う小春は、出会って間もない彼のプロポーズを受け入れ、不幸のどん底から一気に幸せの頂点へ駆け上がりました。シンデレラの物語ならここで“めでたしめでたし”。しかし小春の物語はそこでは終わりませんでした…
突然!?1945年の《戦後》から【東京■リン■■■】が中止となった2020年の新たな《戦後》へ“奴”はやってきた。その男の眼に映るのは、彼の知る戦後とは別の意味で壊れ果てた、驚くべきニッポンの姿。人口減少、マイナンバーによる過剰な管理社会、AI導入がもたらした無感情政策、共謀罪による暴力的統制・・・国が掲げた輝かしい明日はなく、まるでジョークのように危険なディストピアだった。この禁断の未来に現れた“奴”の名は――――“坊や哲” (ボーヤテツ)!二十歳で童貞ながらフンドシを晒すイケメン男子。彼こそは、幾多の激戦を制してきた若き天才ギャンブラー。なぜ、彼は《戦後》からタイムスリップしてきたのか!?そして、この未来世界は、彼に一体何と闘わせようとしているのか!?
桐山零の川本家3姉妹との出会いから1年、今年も獅子王戦トーナメントが始まったが、最高峰を目指す棋士たちに様々な試練が降りかかる。トップに立つ将棋の神の子と恐れられる宗谷名人でさえ、ある秘密を抱えていた。一方、零が別れを告げた師匠の家庭は崩壊へと向かっていく。さらに、ある事件が川本家を襲い、川本家の3姉妹を捨てた父親が現れ、耳を疑う要求を突き付ける。強くならなければ大切な人たちは守れない―
中学生でプロ棋士としてデビューした桐山零は、東京の下町に一人で暮らしている。幼い頃に交通事故で家族を失い、父の友人である棋士の幸田に引き取られたが、自分のせいで幸田家に亀裂が入り、家を出るしかなかったからだ。深い孤独を抱えてすがりつくように将棋を指し続けていたある日、零は近隣の町に住む川本家の3姉妹と出会い、彼女たちとのにぎやかな食卓に居場所を見出していく。温かな支えを胸に、闘いへと飛び込む零。若手NO.1を決める新人戦、最高峰を決める師子王戦―それは、様々な人生を背負った棋士たちが、頭脳と肉体と精神のすべてを賭ける壮絶な闘いだった。
ブルドッグのように不細工に生まれた熊田美沙(17)は普通の生徒から蔑まれ、チワワのように可愛く生まれた清瀬イズミ(17)は普通の生徒から妬まれている。全く異なる二人だが、痛みを判り合えた二人は交流を深め友情を築いていく。しかしある日、美沙はイズミの中に『狂気』を見る。その日から、二人の関係が少しずつ変化してきて・・・。