人気上昇中の漫才コンビ“エミアビ”の片割れ・海野が、ある日突然自動車事故で死んだ。遺された相方の実道はマネージャーの夏海を連れ、海野の車に同乗していた雛子の兄・黒沢に会いに行く。黒沢も数年前までお笑いの世界にいた、エミアビの先輩であり恩人だった。どん底の割れない現実に直面した彼らは果たして、もう一度笑うことができるのか?もう一度跳ぶことができるのか!?そんな彼らに、思いもよらない奇跡のような“ドッキリ”が舞い降りる。
出版社・玄武書房に勤める馬締光也(まじめ みつや)は、営業部で変わり者として持て余されていたが、言葉に対する天才的なセンスを見出され、辞書編集部に異動になる。新しい辞書「大渡海(だいとかい)」――見出し語は24万語。完成まで15年。編集方針は「今を生きる辞書」。個性派ぞろいの辞書編集部の中で、馬締は辞書編纂(へんさん)の世界に没頭する。そんなある日、出会った運命の女性。しかし言葉のプロでありながら、馬締は彼女に気持ちを伝えるにふさわしい言葉がみつからない。問題が山積みの辞書編集部。果たして「大渡海」は完成するのか?馬締の思いは伝わるのだろうか?