2歳の男の子ジョニーと車で旅するサラ。その数日間が断片的に時間を行き来しながら綴られる。ある2日目。サラはカバンに着替えを詰め込み、ジョニーを連れて車で家を出る。ルート66を走り続けたサラは、とあるモーテルに辿り着く。ある1日目。サラはジョニーと買い物に出かけたり家で遊んだりして過ごすが、時折寂しげな表情を見せる。ある3日目。旅を再開したサラは占い師を訪ねる。ある1日目。サラは旧友たちと夕食を囲む。その夜、サラはベッドに横たわりながら少女のホームビデオ映像を見ていた。ある3日目。荒涼とした街道で車が故障、サラは通りがかった年配男性の家に避難させてもらう。夕食後、サラは男の身の上話を聞き、彼女もジョニーについて語り始める。
世界遺産に登録されたモロッコ北部の町、テトゥアン。26歳のマリクは定職にも就かず、2人の悪友アラールとスフィアンと、悪事で手に入れた金で遊び暮らしていた。そんなある日、酒場のダンサーでドゥニアという女性と出会い恋に落ちる。だが、彼女は売春婦の仕事もしていて、彼女を人生の裏街道から救うには金が必要だった。彼女が働いている店に麻薬密売の容疑で警察の手が入り、ドゥニアが逮捕されたことを知ったマリクは、かねてより恨みを抱いていた義父を麻薬密売人として警察に売り、代わりにドゥニアを釈放してもらう。ところが、これをきっかけにマリクは担当のデバス警部から情報屋として働くように命じられる。