人生の崖っぷちに立たされ、生きるために自分の名前まで売ることになったイ・マンジェ。「名義貸し」の雇われ社長としてその界隈で名を馳せていた彼は、ある日突然1,000億ウォン横領の濡れ衣を着せられ、中国の私設刑務所に閉じ込められてしまう。「死亡した男=DEADMAN」となった彼の前に、政治コンサルタントであるシム女史が現れ、彼を救い出すのだが…。
韓国で暮らすシングルマザーのユンヒが受け取った、一通の手紙。母の手紙を盗み見てしまった高校生の娘セボムは、自分の知らない母の姿をそこに見つけ、手紙の差出人であるジュンに会わせる決心をする。セボムに強引に誘われるかたちで、ジュンが暮らす小樽へ旅立つユンヒ。それは20年前の自分と向き合う、心の旅でもあった…。
大学教授のジンハンは、その日妻を毒殺した。年上の妻に不満を感じていた彼は、女子学生との不倫に走り相手は妊娠、妻と別れるためには殺す以外なかった。証拠の残らない新薬を使ったことで彼の狙い通り妻は病死と判断され、幸福な未来は手にしたも同然だった。しかし、死体安置所から妻の死体が消えたという不可解な電話で呼び出されたジンハンに、刑事の執拗な尋問が始まる。それはこれから始まる奇妙で恐るべき一夜の幕開けだった。
9年前に夫を亡くし、女手ひとつでふたりの娘たちを育ててきた母親ヒョンスク(キム・ヒエ)。いつもクールで家族にも愛想のない長女マンジ(コ・アソン)。そんな母と姉にいつも優しく接し、家族の中でいちばん明るく気立てのいい末っ子の中学生チョンジ(キム・ヒャンギ)。その誰よりも純粋で優しかった妹が、ある日突然自殺した…。家族に何の言葉も遺さず逝ってしまった妹の死の真相をどうしても知りたい姉のマンジは、学校での様子や友人との交友関係など生前のチョンジの行動を追いかけるようになる。彼女がいじめを受けていたこと、家族には知らされていなかった話など、マンジの死に隠された真実が次々と明らかになっていく。彼女は家族に心配をかけたくないがために自分の本心を隠し、ずっと嘘をついていたのだった。何の言葉もなくこの世を去った妹は、どうして家族にまで嘘をついていたのか?その理由は彼女いつも持ち歩いていた赤い毛糸玉の中に残されたメッセージに記されていた――
錚々たるアーティストを数多く輩出した伝説のフォーク喫茶“セシボン”。1970年代、最もホットな場所であったそのセシボンで「魔性の美声」と言われたユン・ヒョンジュと「生まれながらの音楽の天才」ソン・チャンシクが生涯のライバルとして初めて出会った。セシボンのオーナーは彼らを歌手デビューさせるために、ふたりの才能を繋ぐことができる人物をもうひとり加えたトリオのチーム構成を提案。自称セシボンの専属プロデューサーであるイ・ジャンヒは、偶然出くわした「通りすがりの素人」オ・グンテの重低音ボイスを聞いて、彼がトリオに入るべき逸材であることを直感する。ギターのコードさえまともに知らない田舎者のオ・グンテだったが、ジャンヒの説得でトリオ“セシボン”のメンバーとしてしぶしぶ合流することに。しかし、その頃の男であれば誰もが憧れていた「セシボンのミューズ」ミン・ジャヨンに出会うやいなや、一目で恋に落ちてしまったグンテは、彼女のために歌を歌うことを決意するのだった。
月面の有人探査を叶えるべく、3人のクルーを乗せた韓国の有人ロケット ウリ号は宇宙へ旅立った。しかし月周回軌道への進入を目前にしながら太陽風の影響で通信トラブルが発生し、修理中の事故によりクルーの命が失われる。唯一残された新人宇宙飛行士ソヌを生還させるため、5年前の有人ロケット爆発事故の責任を取り組織を去った当時の責任者ジェグクが宇宙センターへ呼び戻される。一方、仲間の遺志を継ぐ決断をしたソヌは、重大な危機に直面しながらも月面への着陸を成功させる。僅かな救出の可能性に懸けて地上スタッフが奔走するなか、果たしてソヌは再び地球の大地を踏むことができるのか――