ある日、川島いづみは大金の入った財布を拾う。中に入っていた学生証をたよりに、その財布の持ち主に返すはずが…。いづみ、友達の蓮実と薫、そして財布の持ち主・佐藤。財布の中に入っていたはずのお金を介して、彼らのいつもの日常に小さな変化が訪れた――。
「エンジェル社」は、依頼に合わせてシナリオを作り、メンバーが架空のキャラクターを演じて依頼を解決する、劇団兼探偵事務所。メンバーは、代表のマサル(三村マサカズ)、役者兼脚本演出の次郎(内村光良)、マサルの幼なじみで役割不明の大島(大竹一樹)、女優志望の夕子(藤原令子)、役者兼調査担当の伊東(久保田悠来)の5人。ある日「エンジェル社」にわけありげな男・中川(笑福亭鶴瓶)が訪れ、思いもよらないある依頼が舞い込む――。
夫婦である西村さやか(30)と西村亮介(30)は、間もなく結婚して3年を迎えようとしていた。さやかは東京で会社員として働いていたが、亮介は1年前より家業である茶農家を継ぐために京都の南山城村に戻っており、二人が別居するようになって1年の時が過ぎていた。これから先の生活についてどうすべきか悩んでいたところ、さやかに大きなプロジェクトを任せたいという話が出る。引き受ければ大きなキャリアアップにつながる話であったが、それは同時に別居生活がこの先も長期に渡り続くことを意味していた。引き受けるべきかどうか悩むさやか。意を決して、休暇を取りしばらく村に滞在してみることを決める。