“恋愛を楽しめないの、僕だけ?”―京都のとある大学の「ぬいぐるみサークル」を舞台に、“男らしさ”“女らしさ”のノリが苦手な大学生・七森、七森と心を通わす麦戸、そして彼らを取り巻く人びとを描く。
静かな田舎の一本道を走るバスに、シャベルを抱えた不気味な女装男が乗り込んだ。さっそく乗客の一人の頭を叩き潰した女装男は運転手に言い放つ。「とめたらアカン、赤信号でもレッツラゴーや」女装男の目的は、乗客の宙也だった。「うちな、チューヤンに一目惚れして、キチガイになってもうたわ!」強引に宙也と結ばれようとする女装男。乗客たちを巻き込み、バスは阿鼻叫喚の地獄絵図と化して走り続ける。恋のクレイジーロードの行先やいかに!?
ハグレ者が流れ着く田舎町で働き始めた、内気な青年・宙也。彼に一目惚れした不気味な女装男は、愛の伴侶を探し求める殺人鬼だった。過去を隠して田舎町の工務店で働きはじめた宙也。内気な彼は決して過去を語らず、クセのある仕事の同僚たちから日常的に暴力を振るわれながら「辞めるなよ」と脅されていた。そして町では最近、こんな都市伝説が語られていた。“男が道を歩いていると、関西弁の女装男から「つき合って」と声をかけられ、断ると殺される”―――と。ある日、宙也に同僚の栞が「一緒にここから逃げよう」と持ちかける。彼女によれば工務店の人間は人殺しで、宙也もそのうち遊び半分で殺されるという。お互いに好意を寄せていた二人は町外れのスナックで会う約束をする。だが、逃亡に気づいた工務店の同僚、社長と風太はすぐそこまで迫っていた。果たして二人の逃亡は成功するのか……?緊張が高まるなか“女装男”が現れ、宙也に一目惚れしたことから事態は急変、それぞれの恋が暴走し、ぶつかり合い、血しぶき舞うラブストーリーが幕を開ける!!!!!
【ニート・オブ・ザ・デッド】…一軒家の中で篭城をはじめた家族だったが、ヒキコモリの息子(金子鈴幸)がゾンビになっていることが判明する。なんとしてでも追い出したい父親(木下ほうか)と、大人しい子で人を襲わないからこのままでいいと主張する母親(筒井真理子)が激しく対立する。二人の争いはやがて、家族とは、夫婦とは何かを自問しながら残酷な運命に向かい始める。 【遺言】…ゾンビ化してしまった夫(小幡誠)を殺せず、介護を続ける妻、京子(中島菜穂)。夫を殺すべきか葛藤する中、京子は夫が生前に遺した遺言を目撃する…京子は、自警団に所属する男、佐藤(白石直也)に誘われ、ゾンビの処刑場へと足を運ぶ。そこで京子は、夫と同じ人間が射殺される光景を目撃する。