医大生のミンウ(カン・ソグ)と音大生ダヘ(イ・ミスク))は、ミヌの先輩ヒョンテ(アン・ソンギ)の仲介で互いに愛し合うようになったが、ミヌは病気の父を守るために傷害事件を起こし大学を除籍処分となる。それ以後、ミヌの身辺には次々と不幸が訪れ、ミヌは自分の出生の秘密を探ろうとして米軍相手のバーを経営する叔母のヨンスク(キム・ヨンエ)に会いに行き、そこで米軍基地の歓楽街の悪の世界に引き込まれていく。
<第1部>東学を起こしたチェ・ジェウ(崔済愚=スウン)が死刑に処せられ、2代目教主のチェ・シヒョン(崔時亨=ヘウォル)は、朝廷からの逃亡者となる。テグ(大邱)のパク捕校に追われたヘウォルは、チュクビョンに潜伏して組織を再建し始めるが、そこでパク捕校による襲撃にあってまた身を隠す。東学は、丙寅洋擾(江華島事件)によってより一層苛酷な弾圧を受けており、道人(天道教徒)たちは、スウン先生の4周期追慕式で東学をより一層確固たるものとして組織を育てる。ヘウォルは、イ・ピルジェから東学の乱を起こす勧誘を受けるが、これを拒んで教祖の伸寃(恨みをはらすこと)を嘆願するというイ・ピルジェの誓いで道人の通院を許諾する。しかし、イ・ピルジェは、むしろ乱を起こし、東学の根を揺さぶろうという。パク捕校は、密偵として乱に参加するが、官衙の拷問を受けて亡くなり、彼の息子は、ヘウォルの死を誓う。イ・ピルジェの乱で、ヘウォルの夫人と子供たちは官衙に捕まり、拷問を受けてばらばらに散在するようになる。大院君は、辛未洋擾で鎖国政策を繰広げ、イ・ピルジェは処刑される。ヘウォルは、テベク(太白)山の赤潮岩で隠遁生活をするが見つけられて逃亡し、露宿を求めた家で越冬したり、いろんな地域を巡たりして、東学を伝播し開闢を知らせる。そして、ヘウォルは、道人たちのために2人目の夫人を迎える。<第2部>ヘウォルは、道人たちのおかげで第1夫人に会い、家族の消息を聞く。第2夫人が亡くなり、第1夫人を訪ねたヘウォルは、病気看護をしながら東学を伝播する。そして、62歳の時に3番目の夫人を迎え、第1夫人の病気看護を任せてホナムを訪ねる。東学の組織は、民衆の信頼を得て、より一層大きくなり、東学の指導部は、教祖伸寃を要求して光化門で複合上訴をする。その上疏文は受入れられるが、腐敗した朝廷と蛮夷が闊歩するソウルを正しいと思わない東学の指導部は、3月11日に集会を強行する。ヘウォルと指導部の開闢には、意見の相違が存在するようになり、ヘウォルは、朝廷の官僚と交渉をするが、朝廷の腐敗と逼迫した生活で不満が溜まった民衆は、乱を起こす。日本軍のソウル進入で始まった日清戦争で朝廷は敗れ、日本軍と官軍は、東学を弾圧する。これに対し、チョン・ボンジュン将軍は動員令を訴えるが、ヘウォルは、東学の本来の意味を抜け出すという理由で蜂起を命じない。しかし、進退両難に陥ったヘウォルは、時代の流れを拒めず、蜂起を命じる。日本軍と大々的に戦った東学軍であったが、新式武器のため完全な敗北を味わい、東学の指導部たちは、逮捕されて処刑される。そして、ヘウォルも東学人の密告により捕まり、絞首刑に処せられる。
映画監督のビョンスは、インテリア関係の仕事を志望する娘のジョンスと一緒に、インテリアデザイナーとして活躍する旧友ヘオクの所有するアパートを訪れる。そのアパートは1階がレストラン、2階が料理教室、3階が賃貸住宅、4階が芸術家向けのアトリエ、地下がヘオクの作業場になっている。3人は和やかに語り合い、ワインを酌み交わすが、仕事の連絡が入りビョンスはその場を離れる。ビョンスが戻ってくると、そこには娘のジョンスの姿はなく…。
1933年、日本統治下の京城では抗日組織「黒色団」のスパイ“ユリョン”が暗躍していた。新たに赴任した警護隊長の高原は総督暗殺を阻止するため、朝鮮総督府内に潜む“ユリョン”を捕まえようと罠を仕掛け、ある人里離れた崖の上のホテルに容疑者たちを集める。仲間のために暗殺作戦を必ず成功させなければならない“ユリョン”と、疑いを晴らして生き残らなくてはならない者たちの緊張感あふれる駆け引きと死闘が始まる――。
「私たち、一緒に映画を作りませんか?」小説家と女優、ふたりの女性の幸福なめぐり合わせが生んだ、とっておきの映画体験 長らく執筆から遠ざかっている著名作家のジュニが、音信不通になっていた後輩を訪ねる。ソウルから離れた旅先で偶然出会ったのは、第一線を退いた人気女優のギルス。初対面ながらギルスに興味を持ったジュニは、彼女を主役に短編映画を撮りたい、と予想外の提案を持ち掛ける。かつて名声を得ながらも内に葛藤を抱えたふたりの思いがけないコラポレーションの行方は……。
長きにわたる独裁政権の打倒を目指す政治家キム・ウンボムと、その理想に共鳴した影のブレーン、ソ・チャンデ。現職大統領率いる与党と比べてカネもなければ人脈もないウンボム陣営のために、チャンデは誰も思いつかなかった大胆な戦略に打って出る。それはネガティブキャンペーンから詐欺まがいの贈賄工作まで、勝つためにはどんな手段も辞さない汚いやり口。強大すぎる敵を倒すためには、毒をもって毒を制するしかない。チャンデの覚悟はある爆破事件を引き起こし、ウンボムとチャンデの共闘関係にも最大のピンチが訪れる…。
長いアメリカ暮らしから突然、妹ジョンオクの元を訪ねて韓国へ帰国した元女優のサンオク。母親が亡くなって以来、久しぶりに家族と再会を果たすが、帰国の理由を妹には明らかにしない。彼女に出演オファーを申し出る映画監督との約束を控えていたが、その内面には深い葛藤が渦巻いていた。サンオクはなぜ自分が捨てたはずの母国に戻り、思い出の地を訪ね歩くのか?捨て去った過去や後悔と向き合いながら、かけがえのない心のよりどころを見出していく、たった一日の出来事が描かれていく。
生放送5分前、テレビ局の看板キャスター・セラのもとに「殺される」と死を予告する情報提供電話がかかってくる。いたずら電話として片づけるには気が重いセラ。スクープを掴むチャンスだという母ソジョンの言葉に背中を押され情報提供者の自宅に向かうと、そこで情報提供者のミソと彼女の娘の遺体を発見する。その日以来、事件のことが忘れられず取材を続けるセラは事件現場でミソの主治医だった精神科医イノに出会うのだが…。