チョコ、ココア、ミントは、瀬戸内海の島に住む野良猫たち。日向ぼっこしたり、毛づくろいをしたり昼寝をしたり、時には冒険したりしてのんびり暮らしている。でも実はココアはかつて交通事故で怪我をし、ミントは可愛がってくれた家族から捨てられた悲しい過去があった。そしてチョコは海に飛び込んで泳ぐのが好き。でもそれは虐待を受けていたからだろうか?助けてくれた大きな手を覚えているが小さな頃だったため、よく憶えていない。そんなある日、海に落ちてしまったチョコを優しい手の誰かが救い出してくれて…。
一人娘の三島チアキは、母ヨシコが経営する鵺ヶ淵・温泉郷へ里帰りする。チアキの父は12年前、母に想いを寄せる男、澤津久森(さわつくもり)によって殺害されていた。辺鄙な山奥の洋館では、UMAを専門に扱う雑誌の編集長・京極がUMA(未確認生物)を捕獲し、マダムに差し出していた。マダムは新鮮なUMAの肉で若さを保つ老女。鵺は古事記や平家物語に登場する日本古来の妖怪で、猿の顔に狸の体、虎の手足、蛇の尻尾を持つ。そんなUMAの血を引く人間が生きる秘境、それが鵺ケ淵であった・・・。
釜石でラーメン屋「小川食堂」を営む父と妹の所に、3年前に家を飛び出して音信不通だった長女・正実(井桁弘恵)が突然帰ってきた。戻って早々厨房に立つ妹・仲良(池田朱那)に「おめえなんかにお母ちゃんの味は出せねえ!」と言う始末。東日本大震災で行方不明になった母・正恵(佐伯日菜子)の代わりに、父・剛志(利重剛)が店を継いでいた。仲良は病気がちな剛志を助けて厨房に立っていたのだ。姉妹の衝突が続いたある日、剛志がついに倒れ、入院することになる。そこで正実は「小川食堂」が町の人たちにとってとても大切な場所になっていたことに気づくのだった。そんな折、人気ユーチューバー・マリリン(木月あかり)が現れ、東北ご当地ラーメンのベストテン企画で「小川食堂」のラーメンを取り上げたいと言う。正実は「よし!おまえらに最高の一杯を食わせてやる!」と挑戦を受けた。こうして、姉妹は父の手を借りずに、二人で母の味に迫るべく、最高の一杯を目指した奮闘が始まる!
大学生の奈央は学校での人間関係や恋愛に嫌気が差し、中退を考えていた。そんな折、父・博一の提案で、彼の3度目の結婚相手である綾と台湾旅行をすることに。父の再婚相手というだけで良く知らない女性との旅行に不満を抱えながらも、せっかくだから思い切り楽しもうとする綾。そんな彼女の台湾旅行には、思いがけない出会いが待っていた。
しがないシナリオライター・九十九朔美の家に野良猫が迷い込む。朔美は“シロ”と命名し、妻・ひよりと飼うことに。子供のいない夫婦は我が子のようにシロを溺愛する。ところがある日、シロが家を出たきり帰って来なくなった。朔美は仕事そっちのけでシロを捜すが、望ましい情報は得られず、泣き暮らす日々。そして追い討ちをかけるように、ひよりに不安な出来事が…。「シロ、お前はどこに行ったのか」