現人神である「カミサマ」を国家元首にいただき、清く、美しく輝けるとある国のとある街。少子化にあえぐこの街では、45歳以上の未婚者は市民権を失うという条例が制定されており、市民権を剥奪されると、街を出て行かなければならない。あるいは、軍に入隊し、強制的にお国の為に働く道を選ばなければならない。この街で介護施設を営んでいる未婚のよしこは、45歳を目前に控え、この街から排除される不安を抱えながら、日々暮らしていた。市民権を得ることを諦め、街を出るという選択もあるが、彼女は施設に入居している老人たちを見捨てることはできない。そんな中、老後施設に一人の身元不明の中年男性が突如として迷い込んでくるのであった・・・。
高校時代、所属する陸上部駅伝競技の主要メンバーだった晃、タケシ、ヤス、シュンの仲良し4人組は、常にまわりから一目置かれる存在だった。しかし、卒業後は努力を怠り、パッとしない日々。気が付けば40歳が目前に迫ってきていた。役者として成功する夢を諦め帰郷した晃を迎え、行きつけの居酒屋で、かつてのように語らう4人。あらためて思い返すと、駅伝以外に何かをやり遂げた経験がない。いつしか人生全般、逃げ癖がついていた。口をついで出た言葉は、俺たち昔は輝いていたな――。意気消沈するなか、思いついたのが、元マネージャーに誘われていたロードレースへの参加だった。「いい所見せて、俺たちはまだ終わってないって証明しようや」かくしてアラフォー4人の、挑戦が始まった。
食を通じ、人間の秘められた欲望を暴露していく連作短編映画。【栗田】という謎の男の登場により、登場人物たちの内なる<性(セクシャル)衝動(ドライブ)>が暴かれていく新感覚ブラックコメディ。