蔓延するフェイクニュースやメディアの自主規制。民主主義を踏みにじる様な官邸の横暴、忖度に走る官僚たち、そしてそれを平然と見過ごす一部を除く報道メディア。そんな中、既存メディアからは異端視されながらもさまざまな圧力にも屈せず、官邸記者会見で鋭い質問を投げかける東京新聞社会部記者・望月衣塑子。果たして彼女は特別なのか?そんな彼女を追うことで映し出される、現代日本やメディアが抱える問題点の数々。本作の監督を務めるのは、オウム真理教の本質に迫った『A』『A2』、ゴーストライター騒動の渦中にあった佐村河内守を題材にした『FAKE』などで知られる映画監督で作家の森達也。この国の民主主義は本当に形だけでいいのか、メディアはどう立ち向かうべきか。森監督の真骨頂ともいえる新たな手法で、日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体を暴きだす。菅官房長官や前川喜平、籠池夫妻など、ここ数年でよくメディアに登場した渦中の人間が続々と登場し、これまでの報道では観られなかった素顔をも映し出す。報道では決して映し出されない、現代日本の真の姿。既存の社会派ドキュメンタリーとは一線を画する、新たな社会意識をもった前代未聞のドキュメンタリーが誕生した。
「ゴーストライター騒動」で世間を賑わせた佐村河内守氏を追った話題騒然のドキュメンタリー映画。佐村河内守氏の自宅でカメラを廻し、その素顔に迫る。取材の申し込みに来るメディア関係者たち、ことの真偽を取材に来る外国人ジャーナリスト・・・。市場原理によってメディアは社会の合わせ鏡となる。ならばこの「ゴーストライター騒動」は、社会全体が安易な二極化を求めていることの徴候と見ることもできる。はたして何が本当なのか?誰が、誰を騙しているのか?映画は、この社会に瀰漫する時代の病をあぶりだしながら、衝撃のラストへとなだれ込む。FAKE(虚)とFAME(名声)の狭間には・・・
混沌、矛盾、葛藤を抱えた「東出昌大」という一人の人間を静かに映し出していく。息苦しくなり、純粋に山を求めた東出。逃げたと言われるかもしれない。でも、そこには呼吸している時間があった。東出と共に、サバイバル登山家・服部文祥や、写真家・石川竜一など山と生命と向き合う男たちの言葉たちが紡がれていく中、MOROHAの音楽が響き、「生命を頂くとは」何か、今、この社会に問いかけてくる。