周囲に馴染めず、転校を繰り返す杏菜が、新たな寄宿学校で出会ったのは、美しく完璧な少女・莉花。 しかし、莉花は突然、屋上から飛び降りて命を絶ってしまう。残されたのは一冊の≪日記≫。ページをめくるたび、莉花の苦悩や怒り、痛み―― そして、言葉にできなかった“ある秘密”が浮かび上がる。その秘密に触れた杏菜と少女たちの心は揺さぶられ、初めて“自分”と向き合い始める。やがて日記から青白く揺れる“鬼火”のような魂が現れ、杏菜の心に静かに入り込む。その魂に導かれ、杏菜は予想もつかない行動へと踏み出す――。観る者は知らず知らずのうちに、その奇妙で美しい世界へと引き込まれていく。
【第1章 初恋、よしこ】奈良県五條市にある古びた喫茶店で言葉を交わし合う地元の人々の姿を見ながらメモをしている映画監督テフン。彼はこの街で映画を撮るためにシナリオ・ハンティングにやってきたのだった。日本語が堪能な助手のミジョンとともに観光課の職員・武田と会ったテフンは彼の案内で街を歩く。【第2章 桜井戸】奈良県五條市に旅行でやってきたヘジョン。駅の案内所に立ち寄った彼女は地元の男性・友助から声をかけられる。やや強引に彼女の道案内を始めた友助は桜井戸の伝説を彼女に語る。
高校2年生の祐樹は、初めて会った日から惹かれていた同級生・香織に、思い切って「友達になって下さい」と声をかける。が、香織は必死で祐樹を拒む。実は彼女には“友達のことを一週間で忘れてしまう”という記憶障害があった。それでも香織のそばにいたいと願い、毎週月曜日、記憶がリセットされるたびに、香織に会いに行く祐樹。二人は交換日記を始めて、少しずつ距離を縮めていく。が、そんなある日、香織の過去を知るまゆと、転入生の九条が現れて―。